隕石や彗星の衝突による人類や地球滅亡のシナリオは、現時点で最も可能性の高い説の1つに数えられている。
実際に地球の巨大な隕石や彗星が衝突することは極めて稀であり、地球で乗れ程の衝撃や威力を目の当たりにることは不可能だ(地球が消えてしまうため)。
しかし、太陽系最大の惑星である木星に目を向けるとそんな小惑星衝突の威力を知ることが出来る。
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この彗星は木星を回る軌道を取っていたことが判明した。後の詳細な調査の結果、彗星は以前木星に接近した際に木星の重力の影響を受けて星の核が砕け、その破片が棒状のまま宇宙を漂っていて、1994年の7月に木星に衝突するかことが明らかになった。
水星が木星に衝突することは珍しく、この規模の衝突は1000年に1度と考えられている。
そして1994年7月16日~22にかけてSL9が分裂した21個の破片は相次いで木星へと衝突した。衝突の瞬間は木星の裏側で起きたために地球から観測することは不可能であったが、衝突時刻から約1時間後に木星の裏面が地球に向くと、世界中の観測者達を愕然とさせた。
木星に残された衝突跡は予想以上に大きなもので、中には地球と同じサイズのものまで存在した。仮に地球がSL9の衝突を受けていた場合、跡形も無く吹き飛んでいただろう。
この事件は単なる彗星の衝突事故というだけでなく、木星が地球に与える恩恵を証明することにもなった。木星には1000年に1度これほどの現象が起きることから、周囲の彗星や小惑星を自身の重力で引き押せることで地球への脅威を遠ざけていることが明らかになったのだ。