現在知られている宇宙の中で最も奇妙な存在であるブラックホール。
近づくものを何でも吸い込んでしまうモンスターとして名高いこの天体。しかしブラックホールは周囲の物質を吸い込むだけでなく、クェーサーと呼ばれる高速ジェットを噴出しているのだ。
スポンサードリンク
ちなみに、これまで銀河系は巨大で変化の無い天体だと考えられていたのだが、最近の研究によってブラックホールが猛威を振るっている銀河系が複数発見されている。ブラックホールが中心に居座っている銀河を活動銀河という。
そんな銀河全体に影響を及ぼすブラックホール、巨大な重力を持ち近づくもの全てを吸い込んでしまうモンスターであるが、実はクェーサーと呼ばれる巨大なジェットを噴出しているのだ。
銀河の中心に存在するブラックホールの中心では、それを取り巻くように超高温のプラズマガスで構成された降着円盤が存在すると考えられている。ガスの温度は1億度以上の超高温となり、光速に近い速さでブラックホールの外側へと噴出している。
現在、クェーサーはブラックホール以外の場所でも観測されていることから、ブラックホールから噴出したジェットを他のクェーサーと区別するためにマイクロクェーサーという呼び名が定着している。
本来ならば光ですら逃げ出すことのできないブラックホールから、何故クェーサーが噴出しているのかということは判明していない。クェーサーの謎を解くことは宇宙の謎を解明することに繋がるのかもしれない。