メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
我々人間にとってサメといえばジョーズのモデルとなったホホジロザメである。

多くの人々に恐ろしい印象を与えるホホジロザメであるが、古代の地球にはホホジロザメなど比較にならない程の恐ろしいサメが海を支配する時代があった。

そのサメをメガロドン(Carcharocles megalodon)という。

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メガロドンは今から150万年前まで生息していたと考えられている巨大なサメである。
その見た目はホホジロザメがそのまま大きくなったような見た目であると考えられていて、体長は最大で15mにもなる巨大さが最大の特徴である。かつては体長20mを超えるのではないかという説が一般的だった。
megalodon shark メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
メガロドンが生息していた時代は第三期中新世と呼ばれる時代で地球全体は現在よりも温暖であったため海が地球全体を覆っていた時代でもある。
現在は陸地である場所から歯の化石が大量発見されているため、当時は海であった場所を推定できる。

最大の特徴はその巨大さで、多くの場合は巨大なホホジロザメの姿でイメージされる(というよりほぼ間違いなく巨大なホホジロザメでイメージされる)。また、生まれたばかりのメガロドンはすでにホホジロザメより大きかったとされる。
megalodon weisserhai メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
その理由は、メガロドンの歯とホホジロザメの歯の形が相似の関係で、ほぼ同じ形をしているからであり、単純にn倍の大きさの歯があればn倍の体長であるといった方法で算出したことや、本来奥歯は前歯に比べて小さいが、復元した際に全ての歯を最大級の大きさ(14~15cm)の歯と仮定したことから20m~40mといった体長が推測されていた時期があった。

言い換えれば本来は全く別の姿の可能性もあるということだ。

↓(左が体長420cmのホホジロザメの歯、右がメガロドンの歯)
DSC 09361 メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
メガロドンの食性は同じ時代に生息していたクジラの仲間(現代のクジラのような見た目ではなく、細長いイルカのような見た目)を捕食していたことが判明している。
これはクジラの仲間の骨にメガロドンの歯の傷跡が存在することから判明したものである。
Cetotherium BW メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
また、獲物を捕食する際には俊敏に動くと考えられがちだが、
巨体であったためにあまり俊敏に泳ぐことは出来なかったと考えられている。一説にはウバザメのようなスピードではないかとする説もあるくらいだ。

メガロドンの化石は世界中で発見されているが、主にアメリカのサウスカロライナ州で発見されることが多く、サウスカロライナにはホホジロザメカフェのようなメガロドンが大量に生息していた海域が存在した可能性もある。
DSC 0934 メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
まさに敵なしで海の支配者として君臨したメガロドンであるが、600万年前~200万年前にかけて絶滅してしまっている。これはメガロドンにとって不運が重なってしまったことが原因である

氷河期に向かう地球の寒冷化により、変温動物(自身で体温調節が出来ない)メガロドンの生息できる海域が減ったという説や、同時期に登場したシャチとの生存争いに敗れたとする説がある。

誤解されがちなのだが、シャチとメガロドンの生存争いは直接シャチがメガロドンを捕食したのではなく、捕食対象となる獲物が双方で同じ獲物であり、さらに動きが遅かったメガロドンに対して俊敏なシャチはより獲物を多く捕食でき、結果的にメガロドンの餌が無くなってしまったということである。

それに追い打ちをかけるように、恒温動物であるクジラの仲間がメガロドンの生息できない環境に移動していったことで絶滅が決定的になったと考えられている。
 メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
先述したメガロドンの化石は世界中で発見され、日本ではかつてから天狗の爪とされて神社に奉納されていたことがあるだけでなく、埼玉県県北部の大里郡では1個体分の歯がまとめて発見された非常に珍しい事例がある(サメは軟骨魚類であるために歯しか化石に残らない)。

顎や歯の化石はアクアワールド大洗水族館、美ら海水族館、埼玉県立自然の博物館などで展示されている(一部レプリカ)。

化石の色は黒やグレーや黄色などと様々だが、その色は歯が埋まっていた場所の地質によって変化するもので価格としては黒い方がより高価となるが、実際には色以外に違う点は少ない。

大きな化石(10cm以上)の方がより値段が高くなるのは当然であるが、形が左右対称(シンメトリー)であり、ノコギリ状の部分が多く残っているほうがより高価となる。

実際に市場に出回っている化石の多くは大きさが小さいものや、大きくなればなるほど一部が欠損している場合がほとんどで、小さい化石の場合はホホジロザメの歯よりも安価(2000円前後)で取引されることが多い。また、しっかりした化石はコレクターが手放さないために市場に出回りにくい。
DSC 0938 メガロドン、今なお生存が噂される、かつて海を支配した最強の巨大ザメ!
そしてメガロドンに欠かせないのが生存説である。

その根拠となっているのは1万年前のものとされる歯が発見されたことである。
信憑性が疑われているが、仮に事実であるとすれば150万年前までに絶滅したはずのメガロドンが氷河期を乗り越えて生きていたことになる。

1918年にはニュージーランドの漁師が海面から顔を出した体長30mのサメを目撃したという証言まで報告されている(一説には恐怖によってサメが大きく見えたとする説や、クジラを見間違えたとする説があるが、経験豊富な漁師たちがそのような間違いを起こすとは考えにくい)。

1954年にはオーストラリアの船の底に10cmのサメの歯が10本も食い込んでいるのが発見された。歯が持ち帰られることは無かったが、歯型から推測した口の大きさはメガロドンと同じ直径2mになるという。

深海にメガロドンが生存していることがあるかもしれない。