地球からはるか遠くで銀河系同士の衝突が観測された!
今回新たに観測されたものは、
異なるタイプの銀河系同士の衝突だ。
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6000万光年先の渦巻銀河NGC 1232に、矮小銀河が突入した痕跡が新たに発見された。
衝突によって生まれた約600万度という高温のガス雲(紫)の存在を、
NASAのチャンドラX線観測衛星のデータが明らかにしている(8月14日公開)。
ガス雲の推定質量は、最小でも太陽の4万倍~300万倍に及ぶという。
銀河衝突
銀河同士の衝突は、別名相互作用銀河ともいう。
銀河同士の重力によって互いが引き寄せ合い、
最終的に1つの銀河となる。
衝突の際に、互いの銀河を通り抜けるが、
この現象は互いの銀河の形状を大きく崩すことはない。
衝突から数百万年以上の年月が経ち銀河衝突は終わりを迎える。
渦巻銀河
渦巻銀河(うずまききんが)とは、我々が銀河と聞いたときに十中八九イメージするものである。
特徴・中央部分にハルジと呼ばれる、強く光り膨らんで見える部分がある
・ディスク(銀河円盤)がハルジの周りを回っている
・ハルジの中心にブラックホールがある
・大きさが巨大である地球が存在している天の川銀河もまた渦巻銀河である。
矮小銀河
矮小銀河(わいしょうぎんが)とは比較的少ない星々の集まりである。
特徴・星の数が少ない
(渦巻銀河が2000億~4000億個の星で構成されているのに対しその100分の1程度)
・大型の銀河の周りを回っていることが多い。
今回衝突が確認されたNGC 1232
エリダヌス座の方角に約6000万光年の位置にある銀河である。
エリダヌス座とは
ギリシャ神話のエリダヌス川が名の由来の星座である。
南の方角に見られる星座であり、
日本で観測する場合は星座の最も南の部分は鹿児島よりも南でなければ観測できない。
神話
太陽の神ヘリオスの息子と言われた少年パエトーンが
父ヘリオスに会いにいき、
こっそりヘリオスの天を走る馬車を
いたずらで動かしたところ止められなくなってしまう。
馬車の暴走は太陽の暴走、
それを食い止めるために大神ゼウスは、
馬車に向かって雷を落とした。
パエトンは落下し、エリダヌス川に落ちた。
すぐに引き上げられたが既に死んでいた。
そのあと、ヘリオスの涙がエリダヌス川に落ち、
その時パエトンを止めた川が星座となった。太陽神ヘリオス
パエトンの墜落
補足
今回の銀河の衝突は6000万光年先で観測された。
つまり今から6000万年前に,
地球では恐竜が絶滅した時代に起こっていた現象なのである。