氷底湖というものをご存じだろうか。
読んで字のごとく
氷の下に存在する湖
である。
世界各地に存在する地底湖は割と一般的であるが、
氷底湖はあまり知られていない。
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南極をはじめ地球上で氷底湖の存在はたくさん確認されている。
一般的に氷底湖の定義は、
氷冠(氷帽ともいう、面積5万㎢以下の氷河の固まり)
例 アイスランド等
または氷床(氷帽ともいう、面積5万㎢以上の氷河の固まり)
の下にある湖である。
例 南極やグリーンランド
世界的にも多く確認されている氷底湖の中でも最大のものは南極のボストーク湖。
100以上の氷底湖が確認されている南極の氷底湖の中でも圧倒的な大きさを誇っている。
我々の感覚では信じられないが、
なんとこのボストーク湖、
氷の下約4kmにある。
・最も広い場所で幅40km、長さ250km達し、2つの水盆(水深の深い場所)に分かれている。
・水深は、水盆を分断する尾根の部分で約200m
・北側の水盆では約400m
・南側の水盆では800m
・湖の総面積は14,000 km2、琵琶湖の20倍以上の面積(つまり滋賀県の3倍以上)
・水温は₋3℃
・高さ4kmの氷に覆われているために光は届かない
・総貯水量は5,400 km3で、淡水であると推測されている
・湖の中央に島の存在が確認されている
平均水温-3℃は0℃を下回るので水が凍ると思われがちだが、
上側を覆う厚さ4kmの氷の重さによる圧力によって液体の状態を保っている
(水は圧力によって凝固点が下がるため)。
また、この地球で最も寒い場所に液体の水が存在する理由として、湖底が地熱によって温められているからという説もある。
1989年にロシアのチームが掘削を開始し、
2012年に湖面に達した。