リードシクティスをご存じだろうか。
先日スコットランド エディンバラで開催された
第61回古脊椎動物学・比較形態学シンポジウムにて
これまでの説を覆す説が発表された。
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リードシクティス(Leedsichthys)は、
今から約1億5500万年前のジュラ紀に生息していた魚類である。
1889年にイギリスで体の断片の化石が発見されたが、
正確な大きさを掴むことはできなかった。
その100年後の1985年に3mの尾の化石が発見されたことによって大きさが推察された。
見つかった尾びれと頭骨の大きさから推測した結果、
体長は21m~28mという結論に至った(これはシロナガスクジラに匹敵する大きさである)。
しかし実際にはあまり多くの化石が発見されていなかったために、
「大きさを推察するにはサンプルが少なすぎるのではないか」
といった懐疑的な意見も少なくなかった。
ジンベイザメやウバザメのようにプランクトンなどを餌としていたと考えられ、
その巨大な大きさに似合わず、
自らも自身より小さな捕食動物のに捕食されていたとも考えられている。
この巨大な魚類であるリードシクティスが実際にはもっと小さいもので
7.9m~16.7mであったという説が発表されたというのが本題である。
説を唱えたのはイギリスの国立大学であるブリストル大学のチーム。
これまでは部分的な部位のみから大きさが算出される事が多かったために、
実際よりも大きく産出されることが多かったが、
新たに発見されている化石を調べ、
より多くの部位を計測することによってより精度の高い結果が得られたという。
ちなみに今回計測された化石は、
リードシクティスの前半分、頭骨と胸ヒレ残っている化石であった。
この発表が事実だとしても史上最大の魚類はリードシクティスである。
しかし、
今回の発表で、その体長が新生代に生きたメガロドンにより近づいたことから、
今後はリードシクティスとメガロドンのどちらが魚類最大かという議論になるだろう。