Rainasacidicaslemonjuicemayhavecontributedtoancientmass 大量絶滅は酸性雨が大きな要因か。
6500万年前、ユカタン半島に巨大な隕石が衝突して地球の運命が激変した。

これは恐竜が絶滅した原因として最も有力視されている現象で、隕石衝突の影響は当時の地球全体に影響を及ぼしたと考えられている。

そしてこの隕石衝突が地球全体に高濃度酸性雨を降らせたのではないかという研究結果が発表された。

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6500万年前に起きた巨大隕石の衝突は当時の地球環境を激変させたのという説が有力だ。

衝突によってクレーター周囲の生物は壊滅し、飛び散った岩石の破片が各地に降り注いだ。巻き上げられた塵に太陽光が遮られて地球の気温が急激に下がり、その変化に対応出来なかった恐竜は徐々に姿を減らしていった(植物が不足して食物連鎖のバランスが崩れたという意見もある)。
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そんな6500万年前の隕石衝突は深刻な酸性雨(硫酸酸性雨)を発生させ、地上だけでなく海の中にも深刻な影響を及ぼしていた可能性が発表された。

千葉工業大学惑星探査研究センターの調査によると、隕石の衝突によって隕石本体や周辺の地面に含まれる硫黄が蒸発して三酸化硫黄(さんさんかいおう)の雲が世界中を覆い、高濃度の酸性雨が地球全体に降り注いだことによる環境の変化が海中の生物に壊滅的な打撃を与えたのではないかというのだ。
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ユカタン半島の地層に含まれている鉱物である硫酸塩岩に秒速20kmで金属を衝突させて周囲に飛び散った物質を調査したところ、三酸化硫黄がそのほとんどを占めていることが判明したことから上記の結論にたどり着いたようだ。
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同研究機関は高濃度酸性雨が当時の地球に与えた影響として主に海洋表層部の生物の大量絶滅を挙げている(水深100m以上の範囲が高濃度に酸性化したためにプランクトンが死滅して生態系が崩壊した)。地上の動植物にも大きな影響を与えたと考えられているが現時点では発表の段階までは至っていない(各メディアでは恐竜絶滅の理由とされているが、正確には海洋生物の大量絶滅の原因である)。
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一般的に海中は地上よりも気温の変化をはじめとした気候変動の影響を受けにくいとされてるが、一方で6500万年前の気候変動の際には海中の生物も大量絶滅しているという矛盾が指摘されていた。そのため高濃度の酸性雨という仮説は、隕石落下による気候の変動が海中にも大きな影響を及ぼしたと根拠となるだろう。

今回の発見は先述したように地上の生物に与えた影響は判明していないものの、大量絶滅の大きな要因として広く認識されるものとなるだろう。