3月下旬から見ごろを迎える梅の木に異変が起きている。
各地の梅の木がプラムポックスウイルスに感染し、徐々に感染地域を拡大しているという。
現時点では感染した木を伐採するかアブラムシを駆除するしか対処法が無く、人々の頭を悩ませている。
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プラムポックスウイルスはアブラムシによって媒介され、感染した梅の木に生えた実や葉には斑模様が発生する。病気の潜伏期間は3年間と非常に長く、そのためウイルスに感染した木を特定することが困難なことで知られ、病気を発症した木があると周囲の木も感染している可能性が高い(アブラムシの発生や苗木からも感染するため)。
仮に病気になった木に生えた実を食べても人体に影響は無いとされているが、梅の実自体に商品価値が無くなってしまうために農家への被害は甚大なものとなっている。
日本のプラムポックスウイルスは青梅が発生源とされ、農林水産省では媒体生物であるアブラムシの駆除や感染が確認された地域の木を伐採する等の対策を打ち立てているが、現時点では感染した木を伐採するといった事後的な処置しか出来ない。
青梅をはじめとして埼玉や茨城、大阪周辺など1都1府県の広い範囲の梅の木がやむおえず伐採されている。
既にウイルスが感染している苗木が出回っている可能性も高く(潜伏期間が長いので特定が困難)、専用の特効薬の開発の必要性が指摘されている。