エメラルドゴキブリバチ、ゴキブリを生け捕る超頭脳派ハンター！

エメラルドゴキブリバチ、名前を1度聞いただけだとゴキブリなのかハチなのか判別することが難しい昆虫。

エメラルドという名前が付いているだけあり、その見た目はとても美しいといえなくもないのだが、綺麗な姿とは裏腹にとんでもない生態を持っているこのでも知られている。

鮮やかなメタリックグリーンのボディを持つこの昆虫の名前はエメラルドゴキブリバチ。ゴキブリではなくジガバチというハチの仲間である。

これだけを聞けば普通の昆虫であるが、なんとこのハチはゴキブリを生け捕りにするという生態を持っている。捕食ではなく生け捕りである。

なぜゴキブリを生け捕りにするのかというと、幼虫をゴキブリの中に産み付けて清酒になるまでの栄養源とするためである。当然死骸よりも生きたままのゴキブリの方が栄養豊富であるためにゴキブリは生きたまま体内を食い荒らされるのだ。

ゴキブリを生け捕る方法も非常に巧妙で、手始めに神経伝達物質であるオクトバミンの受容体をブロックする神経毒を注入して動きを止める。動けなくなったゴキブリを巣まで引きづり、腹部に卵を産み付ける。孵化した幼虫はゴキブリが死なない程度に体内を食い荒らしながら1週間かけて成長する。その間体を動かすことが出来ないゴキブリは他の動物や昆虫に捕食されないように巣穴の出入り口を小石で塞がれて外界との接続を絶たれている。

地面に巣を作り獲物を引きずるなどの生態はハチというよりもアリに近く、今も詳細な研究が進められている知能的な虫なのだ。