ダツ。サメより危険な海中の槍！

海の生物で最も危険な生物を連想した場合、多くの人がサメを思い浮かべる。

もちろん危険なのはサメだけではなく、海の生物を知れば知るほどにサメ以外にも危険な生物を知ることができる(毒を持った生物など)。

そんな海の危険生物の中で、漁師たちの間からサメよりも恐ろしいとされる生物がいる。
ダツである。

ダツは世界中の熱帯地域などの暖かい海域に生息している魚で、サンマやトビウオと同じダツ目に分類されている魚で体長は1.5mほどになることもある。

サンマやトビウオの仲間と聞けば多くの人は恐怖感を抱くことが無いかもしれない。しかし、実際にはダツの最大の特徴である槍のように鋭利な顎を見れば、少なからずその危険性を認識できるかもしれない。

ダツが危険とされる理由は鋭利な顎を持っているからだけではなく、その習性が人間にとって危険極まりないのだ。

ダツは光に反応して突進してくる習性を持っている。これは魚の鱗が光に反射した場合に、その場所に獲物が存在すると認識するダツの習性で(実際に暖かい海域には魚の人工物以外で光を反射するのは魚の鱗くらいである)、その習性と鋭利な顎と後述する人間の量の特徴が上手く重なり合うことで人間にとっての脅威となる。

沖縄などではライト片手にエビやタコを素潜り状態で探す「電灯もぐり」という両方があり、このときに使用するライトに向ってダツが突進してくることがあり、運悪く人間の体に刺さってしまえば傷はとても深くなり、致命傷になることも少なくない。

実際にダツが右目に刺さってしまった事例や、ハワイにおいてナイトダイビングをしていた男性がダツに襲撃されて腹部を切り裂かれた事例も存在する。

魚が刺さるという意味ではカジキマグロが釣り上げられた際に吻(フンと読み、口やその周辺が前方へ突出して いる部分)が刺さることがあるとされているが、ダツのそれは自ら積極的に攻撃を仕掛けているという点でより大きな危険性を含んでいる。

海に潜る際はこのような危険生物がいることをしっかり認識し、事前に危険を避ける手段を講じておくと良いだろう。