チェコ共和国の首都プラハ郊外のクトナー・ホラにはセドレツ修道院という世界的に珍しい礼拝堂がある。
世界的に珍しいとされる理由は礼拝堂に併設された納骨堂で、そこには4万人の人骨が納められているのだが、なんと礼拝堂そのものが骨で彩られているからだ。
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そこに存在するセドレツ修道院納骨堂には4万人の骨が保管され、隣接している礼拝堂にはその内1万人分の骨で装飾された礼拝堂が存在する。
この場所に奇妙な礼拝堂は元々は墓地であった場所の真ん中に修道院が建設され、修道院の地下のスペースが納骨堂として扱われていた。
13世紀に当時の院長がキリスト教の聖地であるエルサレムに赴きゴルゴダの丘(イエス・キリスト最期の地)の土を持ち帰りこの墓地に撒いたと伝えられていることから、修道院とその周辺は聖なる地として地元住民たちの信仰を集めることになった。
聖地の土が撒かれた場所ということが話題となって修道院には埋葬希望者が続出し、それにペストの大流行が重なったことで一気に埋葬者が増え、最終的には4万人もの骨が納められることになった。
15世紀に墓地の真ん中に修道院が建設された後に地下のスペースを納骨堂として使用するようになり、同時に周辺の墓地の遺骨を折り起こして納骨するようになった。
19世紀になって修道院を購入した伯爵が礼拝堂を骨で装飾したため、今なおその不気味な姿をさらしている。
もし日本にあれば既に取り壊されているだろう。