地球の生命体の起源は長らく多くの仮説や
議論を呼んできた。
今回新たに発表された説は
火星から地球に飛来した隕石が生命の起源
というものだ。
人類が進出を目指している星だけに興味深いものである。
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この説を提唱するのは、
米ウエストハイマー科学技術研究所教授だ。
同教授は、
イタリア・フィレンツェで開催される地球化学者の国際会議でこの説を発表する予定だ。教授は
「初期の生命がどのようにして形成されたかにモリブデンが影響を与えられるのは、モリブデンが高度に酸化された場合に限られる」
と声明で述べている。
「この形態のモリブデンは、生命誕生当初の地球では得られなかったかもしれない。30億年前の地球の地表には酸素がほとんどなかったからだ。だが火星にはあった」
荒れ狂う環境だった当時の太陽系では、
初期の地球には彗星(すいせい)や小惑星が何度も衝突していた。
火星もまた、この激しい衝突にさらされていただろう。
火星の地表は衝突の衝撃で砕かれ、
破片となって宇宙空間に飛び出し、
そこを漂っているうちに、
最終的に地球の重力で捕捉されたのだろう。
火星の隕石に関する最近の分析で、
モリブデンとホウ素の存在が明らかになった。
ホウ素もまた、水の腐食作用からRNA(リボ核酸)を守る働きによって、生命を育むのを助けたのだろとしている。
モトブリテン
ホウ素
実は、生命の起源が宇宙にあるという説は以前から存在する。
有名なものは彗星によって地球にもたらされたという説だ。
彗星は氷に覆われているために、
生命の起源とさているアミノ酸が冷凍保存のような状態で存在していたとする説である。
彗星が太陽の近くを通り、
氷が溶ける(彗星の尾)ことでその一部が地球に飛来して生命の源となったという。
彗星衝突の証拠となるものはイリジウム(地球上にはほとんど存在しないが隕石には多く含まれている)で、
その衝突や彗星の尾が生命誕生に一役買っている可能性があるという。