火星移住が現実味を帯びてきた今日。
2023年に火星に移住するという計画を打ち出したオランダの非営利企業であるMars One(マーズワン)が全世界から火星への移住希望者を募集したところ、なんと20万人を超える応募があったことが分かった。
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この火星移住計画は、オランダのエンジニアたちが起業した非営利企業が打ち出した計画で、2022年に地球を出発し、7ヶ月の旅の後に火星へと降り立つというものだ。その際、地球へ帰還する手段は用意されていないために移住者は永久に火星に住み続けることになる。
ちなみに2022年という時期はNASAの発表した火星有人探査計画よりも7年早い時期に当たる。
1回の飛行で男女2人ずつを派遣する計画で、世界中から乗組員兼移住者を募集した。
応募の際の登録料は、世界各国に不公平が無いようにその国のGDPから算出される。
火星には人間が生活できるコロニーを建設する予定としていて、2022年に引き続ぎ2025年にも新たな移住者を送り込む計画だ。
同企業によると現時点でこのミッションの最大の壁は資金であるという。
あくまで民間企業であるだけでなく初期の段階では利益も未知数であり、NASAのように公費で無尽蔵に贅沢できるわけでもないために、未知計画に有限の予算を使うという方法を取らざるを得ず、コロニー建設費6000億円を見込んでいるだけでなく、火星で生活を続ける装備品などの開発にかかる費用も調達しなければいけないという難題を抱えている。
Mars Oneは早ければ2016年10月にも火星に補給機を送り込み、続いて2018年には移住探査機を着陸させる計画を発表している。
火星での主な食糧は缶詰や乾燥食品だけであり、水分は宇宙飛行士と同じように尿をリサイクルする。病気になれば自身で手当てするしかないために、火星移住者には強いストレスに耐えることのできる忍耐力が必要とされている。
さらに、星全体が二酸化炭素に覆われ、−55℃という過酷な環境にも耐えなければならず、もしかしたら火星に未知の生命がいる可能性も否定できない。
そんな過酷な火星移住に対し、世界各国から応募が殺到しているという。
20万人の応募結果
アメリカ人25%
インド人10%
中国人6%
ブラジル人5%
日本人は9人
応募者の国籍分析は興味深いもので、
アメリカ人が最も多くの割合を占めたのは、お祭り感覚での応募が多いと思われる。
インド人の場合は、インド国内で暮らしにくいことや、国内のネット環境が割と整っている地域があるため海外の情報を入手しやすく必然的にネット人口と比例したと思われる。
中国人の場合は、インド人と同じ理由に加え、国内のネット環境の規制や火星移住がやや非現実的な見方をされているだけでなく、計画は詐欺なのではないかとの意見も広がり、相対的に少ない応募数になったと思われる。