0000166 david herrerias black mass gathering  484x500 サバトと黒ミサ、悪魔崇拝のおぞましい儀式。
中世ヨーロッパでは今の時代には考えられないような習慣や風習が存在した。

当時を思わせる多くの風習の中でも特に異彩を放っていたものがサバトや黒ミサといった儀式かもしれない。

悪魔崇拝者が集まり繰り広げられる真夜中の宴会、現在もカルト教団の間ではそれと似た儀式が行われることがあり、時折事件として世間を賑わせることがある。

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ルネサンスが全盛期を迎えた中世ヨーロッパ。貴族の優雅な暮らしや趣ある町の景色が思い浮かぶという人が多いかもしれないが、その裏では魔女狩りが行われていた悲惨な時代でもある。

現在では集団ヒステリーの典型例として考えられ、当時魔女とされた人々は偏見による告発や過酷な拷問によって自白を強要されたうえでの冤罪であったことがわかっている。

そんな魔女とされた人々が告発される原因となったのがサバト黒ミサといた悪魔崇拝の儀式であった。異端審問官は魔女である人間がそれら儀式に参加しているとしたのだ。
0000166 david herrerias black mass gathering  484x500 サバトと黒ミサ、悪魔崇拝のおぞましい儀式。
サバトとはユダヤ教の安息日であるザーバスが語源とされ、本来はギリシャ神話における酒の神デュオニソスを称える祭りであったのだが、キリスト教に異端視されるようになり悍ましい悪魔の饗宴と考えられるようになった。
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神への信仰を捨てて悪魔との契約を結んだ魔女は箒に乗り、動物に姿を変えて森の奥に集まりサバトを開く。出席者は幻覚を誘発する薬を飲んで人肉を食しているとされていた。

黒ミサとはサバトの中で行われることがある悪魔崇拝の儀式であり、キリスト教のミサ(神を崇拝する儀式)とは全く逆のことをする神への冒涜とされていた行いである。
sabbat19 サバトと黒ミサ、悪魔崇拝のおぞましい儀式。
キリスト教におけるワインとはキリストの血を表すが、黒ミサにおけるワインは女性の血と考えられていて、ワインを捧げる祭壇には逆十字が飾られていたとされている。

贖罪の羊の代わりに赤ん坊を生贄に捧げていたとされ、儀式を取り仕切る司祭には悪魔が憑依していたという。
sabbat 1024x644 900x566 サバトと黒ミサ、悪魔崇拝のおぞましい儀式。
これらサバトや黒ミサであるが、その詳細がこのように伝わっている理由は儀式の全貌を告白した記録が残っているからである。魔女狩りによる尋問を受けた女性は、異端審問官のいうがままにサバトや黒ミサについて証言していた。当時こそ魔女の口から出たおぞましい儀式の実態と考えられていたが、魔女狩りが集団ヒステリーだったことを考慮するとその真相は異端審問官による造られた習慣だったということになる。言い換えれば悪魔崇拝の儀式を考え付いたのはキリスト教側の人間なのである。

一方、この習慣が各地に流布して多数のカルト教団を生み出していることも事実。実際にサバトや黒ミサに魅せられた教団内で子供が命を落とすという事件も起きている。

ある意味で現在の日本(検察における冤罪の証拠捏造)に通じる出来事かもしれない。