かつて(場合によっては今も)宗教の中での天使は絶対的な善であり、悪魔は絶対的な悪とされていた。
神の側に立つのが天使、神に逆らう立場であるのが悪魔と考えられていたため、人間は常に神の側であるという教えを持つ宗教においては、当然悪魔崇拝は人間の道に外れた者達であるだけでなく、時として弾圧の対象となっていた。
このような悪魔崇拝のことをサタニズムといい、崇拝者のことをサタニストという。
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集団ヒステリーの典型である魔女狩りによって悪魔崇拝者はその数を減らしたように思われていた。しかし19世紀に入り悪魔崇拝を掲げる神秘主義集団や秘密結社(薔薇十字のカバラ団など)が姿を見せるようになり、今なお悪魔崇拝者は消えていないどころか徐々に人数を増やしている。
悪魔を崇拝していた人物としては、実在した悪魔崇拝者であると同時に自称魔術師であったロシア人のゲオルギー・グルジエフが有名である。
相手(女性)の目を見つめただけで自身の虜にしたとされ、実年齢よりも遥かに若作りをしていて、ヒトラーが神秘主義に昏倒するきっかけとなったハウスフォーファーとも親しく、ナチスのマークを発案したのもグルジエフとされる場合がある。
悪魔を崇拝する団体には1966年にアメリカで創設された新興宗教団体である「悪魔教会」や魔女の集まりとされる「ウィッチ」など、その数はアメリカ国内だけでも300を超えるとされ、イギリスにも黒魔術教会という団体が存在し、なんと黒魔術グッズなどを販売することで収益を上げるようになっている。
彼らのような存在は、かつてカトリックの影響が全ヨーロッパに及んでいる時代には当然ながら有り得ない存在であった。
その悪魔崇拝者の団体が営利目的の活動を行うことが出来るのも、自由の時代の象徴であるという理由がある。
悪魔という言葉に少なくとも嫌悪感を抱く人は多いが、何故悪魔が悪いのかと聞かれた場合に答えられる人はいるのだろうかという疑問も出てくる。
これまでは神=善、悪魔=悪という価値観が蔓延していたために悪魔崇拝者は弾圧されてきたが、自由が叫ばれる時代になって価値観の多様性が生まれたことで悪魔崇拝が純粋に悪とされるのではなく、考え方の1つとなっている。
一見すると気味が悪い悪魔崇拝は、それが存在する地域には信仰の自由が存在することを証明するという興味深い側面も持っている。
悪魔の存在は自由の概念そのもの(象徴)なのだ。
こんばんわぁ。通りすがりのモノです。
悪魔の概念は絶対善・絶対悪の概念から来るものですよね。
それは思想を縛るものであり、「自分たちの宗教・思想が絶対である」という傲慢さから来ていると思ってます。
なので、少しだけ共感出来る所があるなーって思いました★
個人的には善悪の概念からくる「悪魔」は「悪魔であってはならない」と思っているので、ちょっと違うかも知れませんが。
そんな訳で更新頑張ってください。
御機嫌よぅ~\(゜▽゜)/。