サン・ジェルマン伯爵。謎の多いフランス人。

歴史を紐解いていくろ多くの偉人や有名人のエピソードを目の当たりにする。

多くの有名人たちは成し遂げた偉業が後世に残るのだが、中には実に奇妙な逸話と共にその名前が後世に語り継がれている人物がいる。

サン・ジェルマン伯爵と呼ばれる人物には不思議な噂が付いて回っている。

18世紀のフランス。社交界の場で多くの人に注目を浴びていたサン・ジェルマン伯爵は単なる社交界に関連するだけの人物ではなく、ある種の特殊な力を持った人物であるとされていることを知っているだろうか。

サン・ジェルマン伯爵は自身を不老不死だと宣言していた。これだけを聞けば単なる変人という枠の中に納まってしまうのだが、数十年ぶりに再会しても以前と変わらない姿をしていたという証言や、恐ろしく博学多才で時間を超えた世界に生きているように見えたといった証言が残されていることから単なる変人と表現するには疑問が残るかもしれない。

伯爵という称号を持つだけの人物のようで、その財力や人脈も豊富。1748年には国王に対して1万カラットのダイヤを贈ったことがあるかと思えば、1774年にはルイ16世とマリー・アントワネットに対して死を預言したという逸話も残っている。

彼自身は1784年に死亡したと記録されているのだが、奇妙なことにそれ以降もヨーロッパ各国でサン・ジェルマンを目撃したという情報が相次いだ。なんとナポレオンの前に2度も姿を現し助言を与え、第二次大戦中のイギリスではチャーチルの前に姿を現して対ドイツ戦のアドバイスをしたとされている。

ちなみに伯爵自身はキリストやアレキサンダー大王と会ったことがあると話していたのだが、それでも嘘つき認識されなかった理由は先述した彼の博学多才さが要因であるとされ、彼はヨーロッパ各国の言語だけでなくヘブライ語・中国語・サンスクリット語・ペルシャ語・アラビア語を自在に話すことが出来たともいわれ、18世紀には無かった汽車や飛行機について詳しく語ったという逸話も残っている。

仮に真実であった場合、どのようにこれだけの言語をフランス周辺で習得できたのか以前に、いかにしてそれだけの時間があったのかという疑問が残る。

サン・ジェルマン伯爵が死んだとされてから約250年。もしかしたら今も世界の何処かに伯爵がうろついているのだろうか。明日にでも我々の目の前に現れるかもしれない。