エボラ熱がギニアで猛威を振るっているというニュースが世界中を駆け巡って以来、世界各国の専門家が対策に乗り出していた。
しかし、そんな対策も功を上げることは出来ず、国境なき医師団は現状を制御不能の状態と発表した。これにより世界中でエボラ出血熱に注目が集まるだけでなく、海外渡航に対してある程度の規制が設けられることになるかもしれない。
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これまでエボラ出血熱が確認される場所の多くは人口の少ない辺境の地であったので比較的少数の患者を治療することで病気の蔓延を防ぐことが可能だったのだが、今回エボラ出血熱の流行が確認された場所はギニアの首都コンクリ周辺のジャングル内であったことから、人口が多い地域へと蔓延している可能性が高く、空港等の周辺国との交通手段が整っている場所であることから周辺国へとエボラ熱が流行するスピードを速めてしまっている(既にシエラレオネやリベリアでエボラ熱の患者が確認されている)。
現在ギニア国内では350人以上がエボラ出血熱によって命を落とし、さらに新たに流行地域が発生している。この現状に対し国境なき医師団は、感染地域が拡大して行くとこれ以上の制御が困難(制御不能)であると発表し、各国へと支援を働きかけている。
エボラ出血熱の致死率は本来９０%を超えていたのだが、今回は60%という比較的低い致死率であることが逆に仇となっている(感染者が各地に移動する可能性が高くなる)。 仮にエボラ出血熱が更なる感染地域を拡大させてしまった場合、先進国へと飛び火しないと断言することは出来ず、各地で渡航制限や出入国管理の厳格化による流動の効果によって経済活動にまで影響を及ぼすだろう。
現時点で治療にあたっているのは国境なき医師団のみで、早急にWHOが対策を講じることが必要になってくる。
