2010年にフランスで発見され話題となった、フランス王アンリ4世の頭骸骨。
当時は、あらゆる鑑定の結果アンリ二世の頭蓋骨で間違いないとされてきたが、ここにきて衝撃的な研究結果が発表された。 発見された頭蓋骨は偽物である可能性があるというものだ。
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プロテスタントとカトリックのどちら側にも属した経験がある数少ない王である(民衆の支持を取り付けるための政略)。
ユグノー戦争を終結させ、カトリーヌ・ド・メディシスの起こしたサンバルテルミの大虐殺に巻き込まれ、幽閉されるなどの波乱の人生を歩んだ。
自身は元々プロテスタントであったために、幾度となくローマ教皇をはじめとしたカトリック教徒陣営と対立し、ナントの勅令を発布してプロテスタントの権利向上をするなどカトリック中心のフランス民衆の支持が得られず、民衆の支持を得るためにカトリックの洗礼を受けるも、カトリック信者たちの間ある絶対的な不安を解消することはできずに度々暗殺の危機を迎える。
そして1610年5月14日、馬車に乗ろうとした所を熱心なカトリック教徒、フランソワ・ラバイヤックによって暗殺される。享年57歳。
死後、アンリ4世の遺体はパリ北部のサン=ドニ大聖堂に埋葬されていたが、1793年のフランス革命後の混乱に乗じて墓から持ち出され、頭部は切断されて行方不明となった。
そして2010年、各地を転々としたアンリ4世の頭部と思われる頭蓋骨のミイラが発見された。
発見された頭蓋骨のミイラ (ロザリアのような完全な見た目ではない) 画像元はコチラ
2010年にフランスで鑑定された頭骸骨のミイラ。当時の鑑定結果では、フランス人法医学者のフィリップ・シャルリエにより、ホクロやピアスの穴の位置などが肖像画や石造と酷似しているとされたことや、3D鑑定に加えて年代測定の結果本物だと断定されていた。そのの調査に対してはDNAの検査をしていないため、決定的な証拠に欠けているのではないかという批判が当時から存在した。
そして現在、生存している国王の子孫のDNAを分析したところ、頭蓋骨から採取した遺伝子との関連性は無かったという。
もしこの頭蓋骨がアンリ4世でなかったとすれば、実際の頭蓋骨は一体どこにあるのだろうか。