2020年のオリンピックの開催地を決める投票が日本時間9月8日未明にアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで行われた。
IOCによる投票が行われた結果、
東京がマドリードとイスタンブールを破り2020年オリンピック開催都市の権利を勝ち取った!
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ブエノスアイレスにて行われたIOC による投票は、事前には東京が有利との見方が広がっていた。
しかし招致活動が本格的に始まると、
イスタンブールはイスラム圏初であることや、アジアとヨーロッパを繋ぐ架け橋であるというコンセプトを持ち出し、急速な経済成長を背景にトルコでの初開催という要素も合わせて一気に東京のライバルに躍り出る形となった。初という要素はオリンピック招致の理念として大きな武器となる。
しかしトルコ国内での反政府デモがイスタンブールに派生したことや、エルドアン首相が民衆に対し威嚇行動をとったこと、隣国シリアにアメリカが攻撃をかける可能性が懸念されていることがマイナス要因だった。他にも経済成長による自動車の増加に対してインフラ整備が進んでいないために町中に渋滞が発生し、大会の運営に支障が出るとの懸念もあった。
マドリードは、高い失業率や財政難の面から開催能力が危ぶまれていたため、当初は東京やイスタンブールよりも出遅れた形となったとみられていたが、今回で3回連続の立候補であることや、高い支持率、元オリンピック選手であるフェリペ皇太子の人脈を使い南米をはじめ各地から票を集めると思われていたため一躍東京のライバルに躍り出る形となった。
東京は、震災からの復興をシンボルとし、高い開催能力や、既存の設備の使用、コンパクトさや町の治安面をアピールし、当初は優勢であったが、福島第一原発の汚染水漏れの事故が欧米で大きく報道されたために懸念を広げる形となった。
総合的にかつてない接戦であるとされた今回の開催都市決定投票は、各都市の状況以外での部分でも票が動くとされていた。
2024年のオリンピックをパリとローマが狙っているとされることや2014年にアムステルダムが招致を狙っているとされるためにヨーロッパでの開催を防ごうとする可能性があり、ヨーロッパ内の票が割れる可能性や、次期会長最有力候補がドイツ人のトーマス・ハッバ氏であることから過度なヨーロッパへの票の集中を避ける動きが働くのではないかとされていた。
イスタンブールはその面でヨーロッパともとらえられるために票を落とすのではないかとの見方もあった。
1度目の投票での得票数は東京が42票の得票を獲得。イスタンブールとマドリードが26票で並び最下位決定の決選投票の結果イスタンブールが49票、マドリードが45票でマドリードが落選した。
マドリード落選の理由は、懸念されていた財政問題に対する回答の根拠があいまいであったことや、2024年とそれ以降の招致を狙うヨーロッパ諸国の思惑で票が割れたとみられている。
2度目の決選投票で東京とイスタンブールが競り合い、
得票数は東京が60票、イスタンブールが36票、その結果過半数を取った東京が2020年オリンピック誘致を勝ち取ることとなった!
イスタンブールは僅差であったものの、隣国シリアの情勢不安や国内の政治的混乱に加え、アジアともヨーロッパともとれる立地から、マドリード落選の理由と同じく、2024年以降の開催を狙うヨーロッパ諸国の票を集めることができなかった。
東京は安倍首相が汚染水問題に対して詳細な説明をしたと海外メディアが評価したことから、直前のプレゼンの内容が東京の招致に影響したとみられている他、地力において他の都市を上回った。
投票結果
第1回得票数
東京 42票 ← 通過
イスタンブール 26票 ← 再投票
マドリード 26票 ← 再投票
第1回再投票
イスタンブール 49票 ← 通過
マドリード 45票 ← 落選
決選投票
東京 60票 ← 開催地決定
イスタンブール 36票
無効票 1票
やったね!