日々、新種の動植物の発見や、新たな発見の手掛かりにするべく多くの化石が研究され、鑑定されている。
そんな中、実に珍しい化石が発見されたという。
なんと腹に血液を宿したまま化石となった蚊が発見されたのだ。
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画像はAFP通信より
この蚊の化石は前代未聞の、腹が血でふくれている状態で発見された。
アメリカモンタナ州に存在する約4600万年前の地層から発見されたこの化石は、スミソニアン博物館のボランティアたちにより鑑定され、
専門家は
「血液が腹に入ったままで発見されるのは前例がなく、この化石の発見はとても珍しい」
と話す。
残念なことに、蚊の腹部の血液はすでに鉄分となっているだけでなく、遺伝子も死滅しているために血液の持ち主を調べることはできないが、同専門家は、今回発見された蚊は鳥類の血を吸う種類の蚊に似ていることから、恐らく鳥の血液を吸ったのではないかと推測している。
映画「ジュラシックパーク」のように、蚊の体内からDNAを採取するというのはとてもロマンがあるが、実際には今回の蚊と同じように、あまりに長い時間の経過によってDNAの損傷が激しくなるために血液は調べられないという。
それが化石でも琥珀でもDNAは劣化すると考えられるが、永久凍土に蚊が血を蓄えたまま保存されていれば可能性はあるという。
寒冷地に蚊はいないのでは?と考えるかもしれないが4600万年前は気温が高かった(後述)ので、蚊が世界中に分布していた可能性は大いに存在する。
ちなみに、AFP通信の記事では、最古の蚊の化石はミャンマーで琥珀に入った9500万年前のものと記載されているが、実際の最古の蚊の化石は1億7000万年前のジュラ紀の地層から発見されたものである。
今回見つかった蚊が生きた年代は新生代(約6500万年前~現代)の中でも古第三期(6550万年前~2303万年前)、さらに細かく始新世(約5500万年前~約3800万年前)と呼ばれる時期に分類される。
↓この時代に生きたディアトリマ (Diatryma)という鳥類
始新世は、現代まで続く新生代の中で、最も地球の温度が高かった時期であるだけでなく、蚊が見つかった4600万年前となると、まだ南極が氷に覆われていなかった時代(南極が氷に覆われたのは4000万年前)である。
同時に、この時代に現代に存在する多くの哺乳類が出現したと考えられていて、コウモリや鳥類などが出現した時代でもある。
現在は、恐竜は鳥類の祖先であるという説が一般的になっているため、もしもこの時代の蚊に鳥類の血液が完全に保存されていれば歴史を変える発見があったかもしれない。
すごいーえwwwwwwwww「うー」も、持ってる」
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