世界中に存在する目を疑うような道。
その中でも、通るだけで命がけの道ともなれば中々珍しい。
中国の崋山に存在する階段が恐怖の道として有名だが、実はスペインにもとても恐ろしい道が存在する。
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場所によっては高さは230mにもなる。
道が存在するのはスペイン アンダルシア州南部 マラガ県 アロラ近郊
1901年、この地域周辺の治水工事に携わる人間や物資を運ぶ際の通路として利用するために建設が開始され1905年に完成した。
「王の道」の名の由来は、時の国王であるアルフォンソ13世がダムの完成の式典に出席する際に使用したことからつけられている。
元々多くの人間が行き来するための道ではなく人の往来はダム完成以降皆無であったことや、長期間の使用を想定したものでもなかったために、ダムの完成後は長年にわたって道は放置されていた。
現在に至るまでは、知る人ぞ知る穴場スポットとしてトレッキングやロッククライミングに訪れる観光客がいる。
道そのものが危険であるために落下事故などが絶えず、現在は許可が無ければ立ち入ることができない。
道の大部分は鉄の支柱と梁の上に板状のコンクリートを成形した簡単な桟道から成るが、その幅は非常に狭く、安全柵はほとんど失われている。
もし通行する場合は安全ロープを身に付け、岩肌に沿って渡された鎖やワイヤーを伝って歩く必要がある。
土台となる薄いコンクリート面は至る所で穴が空き、中には完全に崩落している部分もある。
最近では、地元アンダルシア州では700万ユーロを投じて新たに道を整備し、観光客を呼び込もうという計画が持ち上がっている。