250px MorningGloryCloudBurketownFromPlane 空に架かる雲の帯、モーニンググローリー!
雲が帯のように流れていく現象がある。

世界各地で発生するモーニンググローリーと呼ばれる現象だ。

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このモーニンググローリーと呼ばれる現象が起きるメカニズムは複雑で、
水平方向に上昇気流と下降気流が発生し、
それら2つの風の間に渦状の風の流れができることによって発生する。

667px Queensland in Australia.svg 空に架かる雲の帯、モーニンググローリー!
モーニンググローリーが最も多く観測されるのはオーストラリア北東部クイーンズランド州。

この地域で発生するモーニンググローリーは、全長1000kmにもなり、時速60kmと非常に速いスピードで移動する(日本列島と同じ長さの雲が移動していると考えればわかりやすい)。

オーストラリアで観測されることが多いが、実はモーニンググローリーは世界中で観測されている。
アメリカ、イギリス、ドイツ、ロシア、日本、メキシコなどである。

それらの国ではオーストラリアのような好条件にはなりにくいために発生頻度は少ない。

オーストラリアのモーニンググローリーの原理

広大な広さを持ち東岸と西岸の両方で海風前線と上昇気流、それに伴う雲の帯が発達する。
昼に発生した2つの海風前線は前進してヨーク岬半島中央部で1つになる。
そして、夜になるとこの気流は冷えて下降してくる。

すると、空気の成層が逆転する逆転層(接地逆転層)が発生する。
逆転層では上の空気よりも下の空気のほうが密度が高いため下降気流から水平に広がった冷たい気流は逆転層の下を進み、ヨーク岬半島からカーペンタリア湾に向かって西向きに列を成して進む。

この気流はやがて周りの空気と衝突して上昇し、上昇した空気は上空で東向きに戻ってやがて下降し渦ができる。

この渦では上昇気流の部分で断熱冷却により雲が発生し、下降気流の部分では雲が蒸発して消えていく。雲は常に渦の先端にある。
この渦は夜遅くに発生し、気温が最も低くなる早朝は湿度が高くなって雲を発生させやすくなる。そして昼になって地上の気温が上がり、逆転層が解消されると消える。

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