アマゾン周辺で非常に奇妙な生物が発見され話題となっている。
この奇妙な見た目の生物は南アメリカ大陸北部のスリナム共和国で新たに発見されたウンカ類の幼虫とみられている。
バッタに似ているが、バッタとは全く違う生物である。
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この虫が発見された場所はスリナム共和国
日本ではあまり聞きなれないこの国は、南米で唯一オランダ語が公用語となっている国で、国土の大部分はギアナ高地に位置するために、自然が豊かで生物多様性がある国である。近頃まで、モザンビークのようにあまり調査が進んでいなかったため、新種が数多く発見されている。
今回発見されたウンカをはじめとしたウンカ類は別名プラントホッパー。元々奇妙な見た目であることが多く、稲や農作物を荒らす虫の事で、それらを総称してウンカという名前が付くために、ウンカというのは厳密な個体名ではない。
体長は5mmほどしかなく、東南アジアなどから気流に乗って毎年飛来し、稲に深刻な被害を与えるだけでなく、病原菌の媒体となることもある。後部の箒のようものはトカゲの尾と同じ役割を持ち、敵から逃げる際に切り離す。
江戸時代に起きた享保の大飢饉(きょうほうのだいききん)はこのウンカ類による稲への食害が原因ではないかと言われている。現在の日本では効果的な殺虫剤などが開発され、これまでのような被害が出なくなったが、平成17年を境に、殺虫剤への抵抗を持つウンカが確認され、イタチごっこの様相を呈している。
現時点では駆除方法として殺虫剤が最も効率的で経済的であると考えられる。また、同じ薬を大量に撒いてしまうと先に書いたような抵抗性ウンカが生まれてしまうために難しいところである。