世界中の宗教的な文献に登場する預言者と呼ばれる人物たち。
彼らは世界の未来を予言し、それを書物に残すことで後世に情報を伝えた。
現代社会の中にも新興宗教の教祖など預言者と呼ばれる人物または自称する人物が存在するが、そんな人間とは違い霊的な存在として記録に残る人物がいることは知られていない。
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時は遡ること100年前。
1920年代のイギリスでは霊媒師や表意体質の人間を集めて降霊術を行う会、「降霊会」が流行していた(日本でいうコックリさんのようなもの)。
本来は幽霊とコンタクトを取り親睦を深めることを目的とした会合で、今でいうところのオフ会やサークルのような意味合いが強く、一種の娯楽として認知されていた。
各地で降霊会が開かれていたが、1924年にモーリス・ハーバネルという青年が降霊会に出席したことが境となって降霊会の意味合いは一変することになる。
降霊会に出席したハーバネルは不意に意識を失ってしまった。時間が経った後に回復し、彼自身は急な眠気で眠ってしまったと思い込んでいたために周囲の人間に対して謝罪したがその際に驚くべき事実を告げられる。
眠っている間に彼の体にシルバー・バーチと名乗る霊が彼に憑依して自身について語っていたのだという。
シルバー・バーチは降霊会以外の場でもハーバネルに憑依するようになり、1981年に彼自身が死去するまでの間に幾度となく声を発するようになる。
シルバー・バーチ自身は3000年前の時代にアメリカに生きたインディアンを自称し、後に人類に襲い掛かる悲劇を語ったと伝えられている。
「私には破壊と殺戮が、その結果が見える。霊界に入る必要のない魂が霊界へと入ろうとしている。彼らは生命の木からもぎ取られた未熟な果実であり、その命を奪った存在は他ならぬ地上の者である」
「後に人類は多くの戦乱に巻き込まれ、破壊と暗黒の時代がやって来る」
シルバー・バーチがこの予言を残した時代は第一次世界大戦が終結して第二次世界大戦へと進む時代であり、後に核兵器のようなものが誕生する時代を予言したとされ、彼の霊訓は整合性があるとされている。
しかし、彼は悲惨な預言だけを残しているでなく幸せな未来も予言している。
「やがて新たな民族が台頭し、苦しみも嘆きも涙も消え去り、地上波ほほえみと幸福の国になるだろう」
この予言は世界中で国籍の違い・人種の違い・思想の違い・宗教の違いによる壁が無くなり世界の人間が1つになるという解釈をする者や、人類の滅んだ後の何もない世界であると解釈する者とで分かれている。
幽霊の預言者という異質な存在であるシルバー・バーチ。
人類に何を語ろうとしたのだろうか。