深刻な大気汚染によって住民が危険にさらされている北京。
中国国営の新華社通信は上海に拠点を置く政府系シンクタンク(特定の分野を研究して結果を基に政府に対して提言をする組織)上海社会科学院の発表として、北京の大気汚染の深刻さは人間が居住する場所として適切でないとして政府と住民に対して警鐘を鳴らしたと報道した。
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これまでは海外メディアが汚染濃度の観測数値を報道していたことに対して北京市当局や共産党政府はある程度の情報規制をかけることで住民の反発を抑えていた。
しかし、今回中国政府系シンクタンク上海社会科学院は
「北京は人類居住に適さない程に深刻な大気汚染が進んでいる」
として警鐘を鳴らした明けでなく、李克強首相は
「国民の心臓と肺の憂いを取り除く必要がある」
と発言した。
一連の事実は中国国営の新華社通信によって報道されている事実を考慮するとこれまでは中国政府が本格的に大気汚染問題を深刻に考え始めたと考えられる。
北京市当局は一連の対策として大気汚染防止条例を制定し、汚染物質の原因(自動車・工場・爆竹など)を生み出す当事者からの罰金を徴収することで汚染物質放出を自重させることを計画しているものの、一連の規制は中国の経済発展とは矛盾する政策であることや、汚染物質放出の中でも多くの割合を占める汚染物質工場関係者やその患部は地元政府の関係者(共産党関係者)であるため、自身の利益のために賄賂を撒くなどの黒い対策が横行し、一部に人間にとっては新たな収入源の確保を可能にする側面を持ち合わせている(結果的に制度が骨抜きになる)。
また、大気汚染対策として人口の抑制も視野に入れるなど大規模な対策が計画されているものの、実現には上記のような高いハードルが存在することも事実である。
現時点で人類の居住に適さない北京。
数年後には人類の居住が不可能な地域となり、世界最大のゴーストタウンになるかもしれない。
