こぐま座流星群が12月22日の夜22時以降にピークを迎える。
2013年の観測条件は月が出ている時期と重なってしまうために良好とはいえないようだ。
極大期となるのは12月22日となりそうだが、流星群自体は12月17日~12月25日までの間観測できるため、比較的月明かりが少ない日にちに観測することが出来るかもしれない。
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こぐま座流星群は1年の締めくくる流星群でもあり、多くの人々は1年間を思い返しながら、または来年はどのような年になるのかといったことの思いを馳せながら夜空を見上げる。
こぐま座流星群自体は空の広い範囲で観測できるが、あえて放射点であるコブカβ星(Cobchaβ)を探すよりも北極星を探すことから始めるといい、というよりも北極星とこぐま座の尾の部分はほぼ同じ位置なのである。
真北の方角を向いて、見かけ上の真上の位置を90°とした場合に高さ40°の位置に北極星とこぐま座が存在する。
こぐま座の方角は、多くの星座のように一定の方角から現れて沈んでいくのではなく北極星の周辺を回転している。つまり沈むことなく常に空に存在しているのだ。
しし座流星群や三大流星群のように派手な流星群ではないが1週間に渡って観測できること、1年の締めくくりであること、クリスマスシーズンであることなどから観測に伴う雰囲気はパーフェクトである。
気象庁の発表によると22日に予想される天候は太平洋側でおおむね晴れ、日本海側の地域では残念ながら雨や雪が予測される。東京では最低気温6度が予想されるように全国的にかなり冷え込む可能性がある。
観測の際には防寒装備をしっかり身に着けよう。
ちなみにこぐま座という星座には少し悲しい神話が存在する。
かつてギリシャにカリストと呼ばれる美しい少女がいた。
少女あまりの美貌に惚れた大神ゼウスはカリストとの間にアルカスという息子を残した。それを知ったゼウスの妻であるヘラは嫉妬の念から激怒してカリストを醜い獣の姿に変えてしまった(別の説ではアルテミスの怒りを受けたという話もある)。
獣の姿になって息子と離ればなれになってから月日が経ったある日、カリストは勇敢な狩人に成長したアルカスと出会う。
獣の姿のまま息子に近づくカリストに対して、アルカスにとっては獣が近寄ってくることになる。
そこで母親である獣を仕留めようと弓を引こうとしたその瞬間、ことを重く見たゼウスによって親子は天に上げられて星座となり、母親のエウロパはおおぐま座として、息子のアルカスはこぐま座となった。
今でもおおぐま座(母親)はこぐま座(息子)の周りを常に回っている(おおぐま座とこぐま座が沈むことが無い理由はヘラによる罰であるという物語もある)。
今年最後の流星群、年末の雰囲気と共に神話に思いを巡らせるのもいいだろう。