アイソン彗星が消滅して世界中の人々が落胆したことは記憶に新しい。
各地をガッカリさせて彗星ブームは終わりを告げたかのように感じるが、2014年にも彗星が地球に接近することを知っているだろうか。
ホームズ彗星(別名ホルムズ彗星)、約7年を周期として地球に接近する彗星だ。
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現在ほど観測技術が発達していなかったため1906年~1964年までの長い間行方不明となっていた。
2007年10月に接近した際には24日~25日にかけて明るくなり、彗星の尾までが出現するなど各地で話題となった(17等星の明るさから2等星の明るさになり、40万倍明るさが増した計算になる)。
急激に明るくなった原因はホームズ彗星に他の小惑星が衝突(アウトバースト現象)したことであると考えられている。実は彗星が発見された時にも同じような現象が観測されていて、約100年の間に2度のアウトバーストは非常に珍しいものだ。
2014年には3月27日にに地球に最接近するが、残念なことに太陽の周辺に姿を現すために観測することはほとんど不可能である。
7~9月には明け方の東の空に姿を現すとされているが、2007年のようなアウトバーストが起きなければ観測出来ないかもしれない。
ホームズ彗星には奇妙な伝承も存在する。
2度のアウトバーストを異常事態であると考えた天文学者の中には、ホームズ彗星はインディアンのホピ族に伝わる終末論「大いなる清めの日」の引き金となる「青き星」であるとしている者がいるのだ。
また、日本でも望遠鏡などの需要が増えることが予想される。
アイソン彗星で準備した器具は捨てずにとっておこう。