シラミ検査が学校で実施されているように、日本各地でシラミは多くの被害を出している。
現在はより清潔な環境が増えたこともあり以前ほどシラミの被害は出ていないが、近頃になって再びシラミの被害が蔓延しつつある。
そして被害は主に2種類のシラミのよってもたらされると考えられている。
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コロモジラミ
衣服や下着などに寄生して人の血を吸うシラミで、衣服の縫目部分に卵を産み付けて繁殖する。
メスは短い生涯のうちに200を超える卵を産み、発疹チフス(発熱・頭痛・悪寒)などの病源菌の媒介にもなっているため非常に危険なシラミである。
かつて日本では多くの場所で人々に猛威を封っていたが、55°以上の温水で死滅してしまうという性質上、洗濯の技術向上や衛生環境が整備された現在は滅多に寄生されることはなくなった。
そして最近まで被害がほとんど報告されていなかったために
「日本のコロモジラミは絶滅したのではないか」
といわれていたのだが、高齢化と核家族化が進むようになって高齢者の1人暮らしが増えたために再びその数を増やすようになってきた。
2種類目はトコジラミである
トコジラミ
日本では割と有名なトコジラミ。しかし名前にシラミと付いているもののその正体はカメムシの仲間である。トコジラミは人間だけでなく鳥やコウモリなどの動物にも寄生している。
トコジラミが有名な理由は噛まれた後に襲ってくる痒みのせいである。
トコジラミは宿主を噛んだ際に同時に自身の唾液を注入するのだが、その唾液に含まれる物質がアレルギー反応を起こして激しい痒みとなる。
痒みは長くて2週間以上消えないこともあり、なんと2004年には旅館に宿泊した住職がトコジラミの被害にあい、治療に2ヶ月を要したため長期間の休業を強いられたとして旅館に損害賠償を求めたこともある。
トコジラミは外国人観光客などに持ち込まれるケースが多く、再び繁殖している地域が拡大している。1度繁殖されると駆除は困難で、1つでも卵を見逃してしまうと再び大量発生してしまう。
最も大切なのは、事前に防虫剤などを使って繁殖させないようにする方法である。万が一繁殖してしまった場合、駆除は専門業者に依頼することが最も効果的である。
近い将来、再びシラミの被害が日本各地に蔓延するようになるだろう。