800px Airin Hello Work IMG 5932 20130715 ハローワークの杜撰な実態!カラ求人などの問題点も。
景気が悪い中で日々多くの人々が求人情報を求めて訪れるハローワーク。

かつては中高年世の利用者が多かったが、今では新卒の若者も含めたあらゆる世代が利用するようになったこの施設だが、幅広い求人情報を扱っているだけにいくつかの批判が指摘されてきた。

どうやらカラ求人やブラック企業、さらには違法企業の紹介といったものまでが存在していることが明らかになった。

スポンサードリンク

ハローワーク、正式名称公共職業安定所(こうきょうしょくぎょうあんていじょ)は求人情報を紹介する機関であり、厚生労働省によって設置された機関であるため公費で活動できることから企業の求人情報掲載に際して一切無料で行うことが出来る。

そのため比較的多くの企業の求人情報を集めることが出来る。これは民間の求人情報会社には存在しないメリットであるが、その利点が完全に裏目に出る事態が発生している。

近頃多くの声が寄せられるようになった、カラ求人と呼ばれるもの。実際には人を求めていない企業、つまり求人の無い企業情報がハローワーク側に掲載され、その求人を応募した人にとって全く無意味な時間的負担や体力的負担となる事例である。

これはハローワーク側の積極的な求人情報探しの過程で、仮に求人が無くても求人情報として掲載してしまえば有効求人倍率の上昇が可能であること(表面上の成果となる)や企業側としてもある種の宣伝にもなるというメリットがある。

また、採用活動は企業側の裁量に委ねられるために中身が不透明なので表面化しないという問題点もある。

そして、もう1つの問題点としてブラック企業や違法企業の紹介といったものがある。

これはその名の通り流行中のブラック企業を紹介するというもので、仮に求職者に提供した情報と企業の実態が異なる場合にはハローワーク側から企業側に注意がされるが、そこに罰則規定は存在していないために事実上野放しに近い状態である。

中にはかつて有罪判決を受けた詐欺企業の求人情報を紹介してしまったこともある。

ハローワークはあくまで求人情報を紹介することが業務内容であるため、ある程度求人情報と実務内容に隔たりがあると把握されている企業情報に対する求職者に対して
「ここには応募しない方がいい」
とはいえないという側面もあるために一方的な批判が出来ない。

これらの問題点を解決するにはハローワーク側と各企業の意思疎通が必要不可欠となるが、上記のように有効求人倍率を底上げする手段としての求人情報収集や、その結果に伴う予算獲得などといった利権があること、その結果として扱う求人情報が膨大すぎるために管理しきれていない実態を克服しなければけない。

求職者側に出来ることは、ハローワークはあくまで求人情報が提供されるだけの場所であることや、実際に企業側とコンタクトをとった場合に詳細を確認すること(これは相手に悪い印象を与えることになるかもしれないが後のことを考えると十分メリットである)が求められる。

ハローワークの求人全てがこれら悪質なものではなく上記の事例はほんの一部であることは間違いないのだが、実際に存在していることも確かである。

これからますます利用者が増えると思われるハローワーク、求人情報の確認は一層慎重になろう。