親日の国トルコのアナトリア高原に位置する世界的に有名な観光地「カッパドキア」。
高さ10m以上の不思議な形の岩がそびえ立つトルコの秘境であるカッパドキアには不思議な地下遺跡が存在している。
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立ち並ぶ奇妙な岩は、エルジェス火山の噴火いによって堆積した火山灰や溶岩が雨や風によって浸食してできたと考えられている。
日本人も多く訪れるトルコ有数の観光地だ。
この奇妙な形の岩山だけでも十分に興味深いものだが、カッパドキアが世界的に有名な理由は別にある。
なんとカッパドキアには「地下に広がる洞窟」が存在する。
地元では昔から地下洞窟の存在が知られていたが、本格的に考古学者による調査が開始されたのは1965年のことである。
それ以降カッパドキアでは次々と地下洞窟が発見されるようになる。
カッパドキアを象徴する地下洞窟となっているのはカイマクルの地下洞窟で、なんと8階構造で16000人が収容できたほどのスペースが存在する。さらに、深さ1500mの通気口や井戸、墓場や教会の跡地などが発見され、洞窟ではなく人が住んでいた地下都市ではないかと推測されるようになった。
転々と存在する各部屋はトンネルで繋がり、外部からの侵入を防ぐために円盤状の石の扉も存在している。
カイマクル以外でも36箇所で同様の地下都市が発見されていて、そこで生活できる人間の数は10万人を超えていたと考えられている。
しかし、カッパドキア全体としては未だに発見されていない地下都市が眠っていると考えられていて、先述したカイマクルの地下都市も実際はさらに巨大で地下20階まであるとされている他、未発見の地下都市は400を超えると予測されている。
この場所にこれほどの地下都市が出来た原因として最もポピュラーなのは、ローマの迫害から逃れるためにこの地に移住したキリスト教徒が作ったという説だ。欧州版桃源郷といったところである。
説の根拠となっているのは地下都市に複数存在する教会の痕跡である。
そして、近年新たに誕生した説はとても好奇心をくすぐるものだった。
地下都市には確かにキリスト教徒が住んでいたが、キリスト教徒によって地下都市が作られたのではなく、あくまでキリスト教徒が既存の施設を利用していただけであるという説だ。
根拠は、戦乱や迫害を避けるためとはいえ地下都市の規模が大きすぎること、洞窟内を階層状の構造にする理由、完成まで相当な年月がかかると予測されることから、キリスト教徒が移住してくる以前に、別の目的で作られた都市である可能性が存在するというものだ。
また、さらにその上を行く説も存在する。
なんとこの地下都市が核シェルターであるという説だ。
現在まで発掘されている地下都市には壁画などの「定住」を示すものが見つかっていないこと、それにもかかわらず多くの人数が収容できる空間。あまりに不自然で、理由があるとすれば緊急の避難所であるという。避難の理由は古代核戦争であるというぶっ飛んだ説だ。
今後発掘が進めば新たな真相が解明されるだろう。