map ムー大陸、太平洋の巨大大陸伝説。


幻の大陸として世界的に有名なのは大西洋に沈む「アトランティス大陸」であるが、実は太平洋にも幻の大陸にまつわる伝説が存在している。

それが「ムー大陸」である。

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アトランティス大陸が昔から知られていたのに対し、ムー大陸の伝説が知られるようになったのは最近のことである。

James churchward ムー大陸、太平洋の巨大大陸伝説。1868年、イギリス軍の大佐であるジェームズ・チャーチワードがインドに駐留していた時、現地の寺院で奇妙なものを見せられたことからムー大陸の伝説が始まる。

彼が寺院で見たものは、謎の文字が掘られている石版であった。そこから彼は約2年の時間をかけてその文字の解読に成功する。

ちなみに、現在その文字は「ナカール碑文」と呼ばれている。

彼の解読によるとどうやら碑文の内容は、はるか古の時代に母なる国「ムー」からやってきた「ナカール」と呼ばれる人々が記した歴史書であったという。

チャーチワードは軍隊を退役した後もナカール碑文の解読と研究に没頭した。アジア大陸の国々、主にインドやチベット、東南アジアの寺院を転々とし調査を行った。

そのような過程を経て彼によって執筆されたのが「失われたムー大陸」、現在まで多くの人に影響を与え続けている本である。

その本によると、ムー大陸は太平洋上に存在する巨大な大陸で、東西7000km、南北5000kmという大きさを誇り、首都の名前は「ラニブラ」で、そこに存在していた王宮には「ラ・ムー」と呼ばれる王が君臨し、政治や行政、宗教に至るまでのすべてを統治していた。
churchward08 01 ムー大陸、太平洋の巨大大陸伝説。
ムー大陸に点在した都市では、石畳が敷き詰められて舗装された道路が通り、大陸全体で10の種族が白人系種族による支配のもとで平和と繁栄を謳歌していた。

ムー大陸の人間が得意としていたのは優れた航海術で、積極的に大陸外の地域へ進出していった。

ムー大陸から東に向かい、中央アメリカや南アメリカにムーの文明を広げ、西に向かった者達は中国やインドに上陸してモンゴルやシベリアへと広がっていったという。

そんな繁栄を誇ったムー大陸に突如として終焉が訪れる。
巨大な地震が発生し、大陸中の火山が噴火し、さらに大津波が押し寄せた。
lemuria mumap ムー大陸、太平洋の巨大大陸伝説。
mu lemuria ムー大陸、太平洋の巨大大陸伝説。
繁栄を誇ったムー大陸は一夜にしてこの世から姿を消したのだ。

それは現在から12000年前のことである。

というのが「失われたムー大陸」の大体の内容であるが、実際には、ムー大陸は科学的見地から全否定されているというのが現実である。各地に存在するムー大陸と思われてきたものも大半は否定されている。また、大陸が地盤沈下して沈み深海底になることも無い。

そもそも、北アメリカ大陸に匹敵するほどの巨大な大陸が一夜にして滅びるほどの災害が起きたとなれば、周辺地域もすでに壊滅し、最悪の場合地球全体が滅びるほどの災害でなければ説明がつかない。
map ムー大陸、太平洋の巨大大陸伝説。
しかし、ムー大陸を囲むように存在する太平洋の島々(火山帯の一部)である地域に多くの共通点を持った文明の痕跡が存在しているのもまた事実である。

それらはムー大陸とは何の関係も無い、ポリネシア文化であるという見方が有力だ。