空から地上を見た時にその姿を現す古代文明として最も有名なものはナスカの地上絵で間違いない。
そのような古代文明はナスカの地上絵だけだと思われがちだが、アメリカ中部ミシシッピ川の周辺にはエフィジーと呼ばれる塚が存在する。
その中で最も印象的なものはサーペント・マウンドと呼ばれる蛇の彫刻だ。
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蛇やトカゲのような姿をした明らかに人工物であると考えられていることから、塚を作った者達の名前はマウント・ビルダーと呼ばれているのだが、その正体は全くもって判明していない(ミシシッピ川周辺にはインディアンが多く住んでいたが、その接点は判明していない)。
エフィジーの中で最も印象的なものは、オハイオ州のサーペントマウンドだろう。幅6m長さ400mで頭を北西に向けた巨大な姿をしており、楕円の模様を口にくわえながら幾度もくねらせた体を表現しているとされ、 一説によると、サーペントマウンドをはじめとした塚には、宗教的な意味合いやかつて住んでいた部族そのものを象徴しているのではないかとされている。
北西に向けられた頭は、部族が北西の方角へと移動したことを表しているのではないかとも考えられていると同時に、サーペントマウンドが天体と関連しているのではないかと考える学者達も存在する。それによると蛇の体のうねりはそれぞれ春分や秋分の日の出を表しているとされ、太陽の動きを表現した天文図の役割を果たしていたと考えられている。
近年の研究の結果、この塚が建造されたのは紀元前1000年頃とされているのだが、その目的や機能は依然として謎のままだ。