現在世界各地でクラゲが大量発生している。
これまでにもクラゲが大量発生するニュースは幾度となく報道されていたが、どうやらそれらは世界中で多発しているという。
アメリカ人の研究者によると、世界中でクラゲが大量発生する理由は、海の生態系が人間によって歪められていることが原因であるらしい。
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どうやらクラゲが大量発生した理由は、海の生態系のバランスが崩れていることが表面化してきたためと考えられている(その他にもクラゲの幼生が人間の生み出したコンクリートの壁に付着したり、地球温暖化による海水温の上昇なども要因である)。
その理由はクラゲを捕食する生物の激減で、クラゲを捕食する生物は主にサメである。
サメは人間によって乱獲されてためにその生息数が世界的に激減した。現在は狩猟規制などが各国でなされているだけでなくワシントン条約などでも保護の対象となっているが、かつての乱獲による個体数の減少は回復しておらず、さらには密猟の影響などで個体数回復には至っていないとされている。
最新の研究では、クラゲの量を減らすことは困難で、現状維持がやっとであるという。
クラゲの大量発生は人間に対する直接的な被害だけでなく原発の冷却水取水口に詰まり原子炉が停止したり、漁業においては捕獲された魚にクラゲが大量に混じると売り物にならなくなるなどの被害がある。
人がクラゲに刺された場合に出来る傷跡をクラゲ刺傷(くらげししょう)といい、一般的には刺された箇所が腫れて痛む程度と認識されていることが多いがその実態はスズメバチの毒と同じく「アナフィラキシーショック」を伴う危険なものである。
クラゲに刺されてしまった場合の処置としては、触手を取り除き、残った針を海水で洗い流すことが効果的である。どうやら真水で洗い流すとクラゲの毒針を刺激することになり危険で、患部を擦ることも毒を広げる原因になりえるという。
一般的には「酢」をかけるといいとされているが、それは熱帯地域のクラゲに刺された場合に有効な方法であるため、実際にはケースバイケースの対応が必要だ。
あらゆるクラゲに刺された場合の対処法として共通しているのは「海水で洗い流す」「擦ってはいけない」ことである。そして針を洗い流した後は冷水で冷やし、できるだけ早く診療することが大切である。