長期休暇の間に海外旅行へと向かう日本人は多い。
海外旅行ではアメリカやヨーロッパが定番であるが、やはり外せない観光地といえばオーストラリアだろう。
多くの自然や広大な土地、南半球ということで日本のは違った感覚を味わうことが出来るのだが、オーストラリア周辺の海は危険生物で溢れている。
代表的な危険生物といえばホホジロザメやイタチザメであるが、そんな生物に引けを取らないほどに危険な存在がある。キロネックスと呼ばれるクラゲだ。
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ふと気が付くと刺された患部が腫れてひどい痛みを伴い、その結果強いストレスを受けることになるのだが、日本のクラゲに刺されてしまった場合には命に関わる症状になることは無い。しかしオーストラリア近海に生息しているキロネックスの襲撃を受けたとなれば話は変わってくる。
キロネックス(オーストラリアウンバチクラゲ)は体長45cm程のクラゲで、正式名称はキロネックス・フレッケリ(殺人の魔手という意味)といい、現地オーストラリアではサメ以上に警戒が必要な生物として認知されている(サメによる死者よりもキロネックスによる死者の方が多い)。
オーストラリアではキロネックスに襲われた数分後には息を引き取ってしまう事例が報告されていて、この即効性から人間にとって最悪の生物とされる場合も多い。
キロネックスが危険な理由はその生態が夜行性ではなく昼行性であることだ。クラゲは夜行性が多いのだが、よりによってキロネックスは昼行性、さらに無色透明で目視することが非常に困難なので、気が付いた時には触手の射程範囲ということになってしまう。
そして最も危険なものはキロネックスの毒である。
即効性で2~3分の間に心臓麻痺を誘発するこの毒。自身より大きな獲物を一撃で仕留めるとされ、先述したように人間であっても一瞬で命を落とすことになる。
本来ならば海に入らないことがキロネックスに対する最大の防衛策なのだが、どうしても海水浴がしたいとなれば運命に身をゆだねるしかないのかもしれない。