夏には各地で虫たちが全盛期を迎える。
カブトムシやクワガタを始め、実に多種多様な虫たちが我々の間に姿を現して楽しませてくれるのだが、中には少しお騒がせな虫もいるようだ。
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石川県で発見されたその生物はセアカゴケグモといい、近年日本医上陸して分布を広げている毒グモだ。7月24日、石川県金沢市で同県内初となるセアカゴケグモが発見された。クモは単独で行動しているのだが、その高度範囲は決して広域では無い。石川県では同県内で既にセアカゴケグモが繁殖していることを前提として、発見しても手を触れずに処分するように注意を喚起している。
セアカゴケグモは元々オーストラリアに生息しているクモで、日本には生息していなかった。
1995年に大阪でその存在が確認されて以降、本州・四国・九州・沖縄でその存在が明らかになり、日本全域に定着していることが明らかになった。
これまでに確認されていなかった場所で発見された場合には今回のようにニュースになることが多く、その理由はセアカゴケグモが毒グモだからである。実際に毒を持っているのは本種のメスだけで、腹部に赤いひし形の模様が並んでいるのが特徴だ。
セアカゴケグモが持つ毒は雲の中でも割とポピュラーなアルファ・ラトロトキシンである。噛まれてしまった場合、患部が赤く腫れて痛みが出てきた後に発汗・発熱を併発し、処置が遅れてしまうと毒の影響で皮膚が腐ってしまうこともある。そこで咬まれてしまった場合には早いうちに医師の診断を受けることがベストになる。
セアカゴケグモが原因で命を落としてしまう可能性も0ではなく、オーストラリアでは死亡例が報告されている(日本では大阪を中心に咬まれてしまった例が報告されているが、今のところ死者は出ていない)。
多くの人はニュースの中の生き物のように感じるかもしれないが、今後は一層身近な有毒生物として認知されることになるだろう。