風呂場やトイレ等、水分の存在する場所には常にカビが存在している。
我々人間から見れば、カビは建物や部屋を汚し、長い間放置された食品に発生することもある実に不快な存在だ。そしてそんなカビの中には人間の体内に付着するクリプトコッカス・ガッディという種類が存在する。
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クリプトコッカス・ガッディとは別にクリプトコッカス・ネオフォルマンスというカビが存在し、エイズ患者(免疫が低下した状態)がこのカビを吸い込んでしまった場合にはクリプトコッカス症という病気を発症し、頭痛・発熱・人格の変化・記憶障害といった様々な症状が表れる。特筆すべきはクリプトコッカス・ネオフォルマンスはエイズ患者にしか感染しないのに対し、クリプトコッカス・ガッディは健全な人間にも感染してクリプトコッカス症を引き起こし、その致死率は20%と非常に高いことがわかっているのだ。
2007年には東京都で日本初の感染者が報告され、脳に出来た5cmの瘤を摘出したところクリプトコッカス・ガッディが発見されたと話題になった(男性は一命をとりとめることが出来た)。
ちなみにこの男性には渡米経験が無く、クリプトコッカス・ガッディは人間から人間への感染はしないと考えられていることから、日本の何処かにクリプトコッカス・ガッディの発生源があるのかもしれない。
北米に行く機会には是非気を付けたい(実際に対策を講じることは困難かもしれない)。