20061007201127st augustine carcass グロブスター。正体不明の漂着生物。
世界各地の海岸に生物の死骸が打ち揚げられることは多い。

多くの場合、漂着した生物の正体はすぐに判明するものだが、稀に謎の生物が漂着して話題になることがある。

そんな謎の漂着生物のことをグロブスターと呼ぶ場合がある。

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今は亡き、動物学者であり未確認現象を研究していたアイバン・アンダーソンによってグロブスターと名付けられた謎の漂着生物は、1960年8月、暴風が過ぎ去った後のタスマニア島西部で発見された(それ以前にも同様の事例はあるが正確な記録が残っていない)。

胴体中央部が盛り上がった円形で、体全体がやわらかい毛に覆われていた。頭部と思われる器官も無ければ胴体や四肢も骨格も存在しない生物であった。
20061007201127st augustine carcass グロブスター。正体不明の漂着生物。
発見当時のオーストラリアCSIRO(連邦科学産業研究機構)は、謎の漂着生物は未知の生物で、海底の洞窟から浮上したのではないかと発表した。

この事例を境に、1968年の8月にはニュージーランド北部ムリワイビーチでもグロブスターが打ち上げられた。その後も時折周辺の海岸に漂着し、タスマニア島周辺の海域にはグロブスターの生息域があるのではないかと話題になった。
Lower cove carcass3 グロブスター。正体不明の漂着生物。
グロブスターに酷似した漂着生物として、ブロブと呼ばれるものがいる。ブロブフィッシュという生物と似た名前そのままに、ゴムのような肉の塊(主な物質はコラーゲン)で構成されていた。学者はこの漂着生物を腐敗したクジラであると主張しているが、2003年の6月にチリの海岸に漂着したブロブを調査した捕鯨類保護センターの研究者であるエルザ・カブレラは、ブロブの正体をクジラではない無脊椎動物であると発表。根拠は死骸の放つ異臭がクジラの腐敗臭とは異なっていたからだという。
New Zealand Globster グロブスター。正体不明の漂着生物。
世界の海岸にはグロブスターやブロブばかりではなく、サハリンの怪物という生物や、2007年12月に中国の大連の海岸でプテラノドンのような肉塊が漂着。2008年7月にはアラスカで謎の生物の死骸が漂着。2009年にはイングランドで体長1.5mの生物が漂着している。
3546391109 72329262cc グロブスター。正体不明の漂着生物。
これら謎の生物の漂着は人為的な悪戯ではないかと声が根強い(生物の死骸を加工した物)。その根拠は、こうした謎の生物は突然行方不明になって消えてしまうという共通点があるからだ