木星の衛星エウロパで高さ200kmの噴水が観測されたとNASAが発表した。
以前から学者たちの間ではエウロパには水が存在するのではないかと指摘されてきたが、今回の観測によってその説が証明されることになった。
そして、エウロパに水が存在していることから生命体が存在している可能性も指摘されている。
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またエウロパが木星の周りを公転している軌道の関係から、エウロパを覆う氷の下には水で出来た海が存在し、生命体が存在するのではと考えられていた。
エウロパは木星の周辺を円形の形を描いて公転しているのではなく、楕円形の軌道を描いて公転している。そのため、より木星の近くを通る時と木星の遠くを通る時で別れる。
木星により近づいた際には木星の重力に引き寄せられてエウロパ自身が楕円形に歪む。
そして木星から離れた軌道に戻ると木星の重力から解放されて円形に戻る。
この繰り返しを経てエウロパ内部に巨大な摩擦が発生し、同時に熱が発生する。
内部で発生した熱が氷で覆われたエウロパ内部を溶かして、深さが100kmを超える巨大な海が存在すると考えられていていた。
エウロパの海は厚さ3kmの氷で覆われていることや、地球と比べて太陽との距離も遠いことから太陽光の影響は期待できず生命が誕生することは無いとされてきたが、地球の深海でブラックスモーカーと呼ばれる熱さ300℃を超える煙突状の噴出口とその周辺に群がる生物群が発見されたため、生物の誕生に太陽は必ずしも必要ではないことが判明した。
エウロパに生命が存在されていると考えられてきた原因はこのように水の存在が提唱されてきたからである。
これまでエウロパに水が存在しているというのは机上の空論であったが、今回の観測によって水の存在が明らかとなったため、今後生命の存在が確認される可能性も大いにあるだろう。