太陽系の中に浮いている未知の惑星と考えられていた惑星X。
これまでその存在は否定されることが多く、実際に太陽系内で惑星Xと思われる星は発見されていなかった。
そしてNASAが「太陽系内に惑星Xと思われる天体は存在しないだろう」と結論付けたことで、この論争は落ち着きを見せるだろう。
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海王星の公転軌道の外側に存在するとされ、太陽系で未発見の星または太陽系外から侵入してきた浮遊惑星が太陽系の重力バランスを崩壊させて地球へ深刻な影響を及ぼす懸念があった。
惑星Xのような未知の天体が太陽系に存在するのではないかという仮説は以前から存在し、1983年に打ち上げられた赤外線宇宙観測衛星IRASがオリオン座の方向に謎の天体を発見し、2002年には土星の軌道上に地球の4倍の天体が発見されていること等からそれらの天体は未知の惑星Xである可能性が指摘されてきた(大きさは十分であるが海王星の外側に存在しているわけではないので惑星Xの定義を外れているという指摘もある)。
調査が進むにつれて海王星の外側にも多くの惑星が発見されていたが、NASAも惑星Xであるかどうかという発表には至っていなかった。
そして近年惑星Xの正体として信じられていた天体が、太陽伴星(双子の惑星)ネメシスと凶星ニビルである。
ネメシスは物理学者であるリチャード・ミュラー博士が提唱する説で、影のように暗く木星よりも大きい褐色矮星がオートルの雲(太陽系を囲んでいるとされる雲のような空間)に存在しているという。
ニビルは古代シュメール人が残した6000年前の図版や古代エジプトやインドにもその伝承らしきものが残る天体である。
しかし最近になってNASAは惑星Xの存在を否定する観測結果を発表した。
どうやら現時点で惑星Xのような巨大天体は発見されておらず、今後も見つかる確率こそ0ではないものの最新鋭の望遠鏡でその存在を確認出来ないことを考えると、惑星Xは存在しないという。
太陽系のバランスを崩壊させる惑星Xが存在しない可能性が高いことが判明したことは我々人類にとって朗報となるだろう。