風景を真っ赤に染める彼岸花が最盛期を迎えている。
東京の都心からも1時間弱でアクセスできる埼玉県日高市。ここには日本国内でも珍しい彼岸花の群生地があり、最盛期を迎える9月末の時期には毎年多くの人が訪れる。
巾着田(きんちゃくだ)という変わった名前の場所だ。
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高麗川が蛇行した形が巾着の形に似ていることから、巾着田と呼ばれるようになったこの公園は、昭和40年代後半に巾着田の用地を当時の日高市が取得し、竹林に覆われていた現地を整備したところ、9月になると一斉に彼岸花が咲きそろった。それが多くの人々の関心を呼び知る人ぞ知る観光地となった。
原因は河川の増水によって流れてきた漂流物の中に混じっていた球根が漂着して根付いたと考えられていて、秋の彼岸の季節には500万本を超える彼岸花が咲く。
彼岸花はその名の通り彼岸の季節に咲く花で、その赤い見た目が火を連想させることから火事を齎す不吉な花とされ、実際に人間にとって危険な毒を持つことから、埋葬地が動物に荒らされない為にと彼岸花を植えたことからも人の死に近い不吉な花とされている。
今では観光客の心を癒す彼岸花。例年は9月末から10月頭にかけての短い期間しか最盛期を迎えない。一面に赤い花が並ぶ景色は一見の価値があるだろう。