Reduviidae Evelyn 500x500 サシガメ。人間に害を及ぼすカメムシの仲間。
サシガメ。名前だけを聞くといかにもワニガメのような亀の仲間を連想してしまうが、その正体は亀ではなくカメムシの仲間である。

また、我々の知るのカメムシのように臭い匂いを出すだけで無く、人間の血を吸うことのあるカメムシなのだ。

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サシガメは、カメムシ目カメムシ亜目サシガメ科に分類される昆虫の総称で、その数は6000種類を超えている。単一の昆虫名ではないのだ。
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生息地は主に南米大陸で。現地では他に凶暴な生物が生息しているためにその影は薄いが、仮に日本に生息していたとしたら危険な昆虫ランキング上位にランクインすること間違い無しといえるほどの昆虫である。

その体はカメムシに比べてやや細長い。

性格は凶暴で、ハチなどを捕食することもある。そしてこの昆虫が危険とされる最たる理由、それは一部のサシガメが人間に対する吸血をし、その被害のリスクが比較的大きいと考えられているからだ。
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サシガメは他の昆虫を捕食する際に口に存在する毒針で刺す習性がある。それは同時に人間から吸血する際にも用いられることになる。

この毒の影響もさることながら、人間だけでなく他の哺乳類から吸い出した血なども原因となり、感染病の媒体となる。

リンパ節や肝臓の腫脹(感染症が原因で患部が膨れること)、筋肉痛や心筋炎(心臓を構成する細胞から液が漏れだす)、これらすべての原因となるジャーガス病(サシガメが原因となることで有名)の媒体となるなど、人間が噛まれた際のリスクはとても大きい。
Reduviidae Evelyn 500x500 サシガメ。人間に害を及ぼすカメムシの仲間。
サシガメの多くは山に生息しているが、人間の住居に生息する虫を狙って屋内に適応した種類も存在し、貿易によって持ち込まれたヨーロッパでは人間に寄生するナンキンムシを捕食するため、結果として人間に被害を与えることもある。

ちなみに、サシガメの中で哺乳類から吸血することを習性にしている種類は90種類ほど確認されている。

6000種類の内の90種類と考えれば意外にも多くない数字だが、人間に危害を加える昆虫が周りに90種類いるとなれば感じ方も変わって来る。
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日本でも貿易によって入り込む可能性があり(沖縄にはオオサシガメという種類が生息している)、本州も油断できない状況となている。