saturn 土星の環(リング)誕生の謎、提唱される2つの可能性。
太陽系の惑星の中でも最も異彩を放っている惑星である土星。

この惑星を象徴するものはなんといっても環(リング)の存在である。

そんな土星の環はどのように誕生したのだろうか。そんな土星の環が誕生した理由を説明した学説は今のところ2つ存在している。

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太陽系の惑星の中でも最も特徴的で最も異彩を放っている土星。

太陽系で木星に次ぐ大きさを誇る巨大なガス惑星で、その周りには土星を象徴する巨大な環がある。

土星の環はA~Gの7種類に分類され、地球からも簡単に観測することが出来る環は外側からAリング・Bリング・Cリングと呼ばれている。そして地球から観測することが難しく最近になって発見されたCリングのさらに内側に存在するDリング、Aリングの外側に存在するFリング・Gリング、最も外側のEリングである。
SaturnRingDiagram 土星の環(リング)誕生の謎、提唱される2つの可能性。
この環の大きさは想像を絶するもので、Aリングの外側の半径約14万kmと土星全体の2.5倍もある一方、環の厚みは1km以下と非常に薄い。

ちなみに土星は自転軸が26°ほど傾いているため、地球から観測を行った場合には周期的に環の形が傾いたりして見かけ上の形状が変化する。仮に環が真横を向いた場合には薄すぎて地球から観測することは困難になる。
Saturn ring series lrg 土星の環(リング)誕生の謎、提唱される2つの可能性。
土星の環の発見者には諸説あるが、一般的に知られている発見者は1610年にイタリアの物理学者であるガリレオ・ガリレイが発見したという説である。

発見から400年たった現在でも土星の環が出来た理由は解明されていないのだが、その原因としては2つの有力な説が存在する。
saturn 土星の環(リング)誕生の謎、提唱される2つの可能性。
土星誕生と同時に環が出来たという説と土星が出来た後に何らかの要因で環が出来たという説だ。

土星誕生と同時に環が出来たという説では、土星が誕生した際に周囲を覆っていたガスの残りが重力の影響で円盤状になり、そこに氷や岩石の粒が残って環になったという。

説と土星が出来た後に何らかの要因で環が出来たという説は、土星の近くを通った彗星や小惑星の破片が重力につかまって(または衝突して)土星の周囲に停滞して環になったというもので、土星が誕生した時には環が存在しなかったと考えられている。
saturn rings aglow 500x468 土星の環(リング)誕生の謎、提唱される2つの可能性。
今後の研究によって明らかになる日も近いと思われるが、もしかすると上記のどちらでもない新たな要因が判明するかもしれない。