Prosopocoilus inclinatus 02 ミヤマクワガタの生息数が減少。原因はノコギリクワガタの台頭
夏の風物詩であるカブトムシやクワガタムシ。

この季節になると毎日のように話題になるだけでなく、ホームセンターやペットショップ等でもその姿を見かける機会も多い。その一方、野生でこれらの昆虫を見る機会は減ってしまったという人が多いだろう。

そしてクワガタムシに関しては衝撃的な事実が明らかになった。

ミヤマクワガタがのそ生息数を減らし、なんと原因はノコギリクワガタだというのだ。

スポンサードリンク

ミヤマクワガタとノコギリクワガタ。夏の風物詩であり日本のクワガタの代表格であるこれらの昆虫が争いを繰り広げてミヤマクワガタが生息数を減らしているという。

これまでにもミヤマクワガタの生息数が減少しているという報告があったのだが、主な原因は地球温暖化等の環境変化や都市化による森林の減少と考えられていた。そして今回、そのミヤマクワガタ現象の原因としてノコギリクワガタに敗北したことによって数を減らしているのではないかという説が発表された。
bc7eb06e05b0f74ae6aa3d6f4885cb58 ミヤマクワガタの生息数が減少。原因はノコギリクワガタの台頭
立命館大学が京都の雑木林で行った調査では、2002年には多く確認されていたミヤマクワガタが2011年にはほとんど姿を見せなくなった一方、ノコギリクワガタの数は増加したという。このことから、ミヤマクワガタとノコギリクワガタの生存争いが起こった結果として敗れたミヤマクワガタの数が減ったのではないかという。
Prosopocoilus inclinatus 02 ミヤマクワガタの生息数が減少。原因はノコギリクワガタの台頭
現時点では可能性の1つに過ぎないが、短い期間でミヤマクワガタだけがその姿を減らしたことから、ミヤマクワガタ減少の原因である可能性は高いだろう。

一見すると自然淘汰による現象のようにも見えるのだが、人間によって棲家を奪われたクワガタ達の生息域が重なった結果とも考えられる。必ずしも人間が無関係とはいえないだろう。