beijing smog record breaking air pollution 2 北京市が大気汚染対策として人口抑制を実施する可能性。
北京で深刻な大気汚染が問題となっているが、北京市当局がとんでもない対策を打ち出した。

我々日本人ならば大気汚染の対策を問われた場合には

「有害物質を少なくする技術の開発」

「エネルギーの消費を抑える」
「植物を保護するよう心掛ける」

といった答えが聞かれるだろう。

一方の北京当局の想定する対策は日本人の常識を超えたものであった。

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北京の大気汚染は深刻で、日本の環境基準の10倍を超える値が連日観測されていた。

北京だけでなく周辺地域でも深刻な環境汚染が広まっている。
Beijing Pollution 900x506 北京市が大気汚染対策として人口抑制を実施する可能性。
これまで(北京オリンピックの時期から)北京市当局が打ち出していた対策は、

・自動車ナンバーの奇数偶数による交通の規制
・高速道路の通行規制
・工場などの温室効果ガスを出す施設の操業停止

などである。

日本人の感覚からすると少し強引さが過ぎているようなものの、ある意味では実に合理的な政策であった。
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そして当局が新たに打ち出した政策は人口抑制である。

聞こえが悪いこの政策には北京の抱える深刻な問題が見え隠れしている。

一見すると人口が少なくなればそれだけ自動車の必要性や1人当たりの汚染物質排出が減るという単純なものであるが、この政策の背景には一人っ子政策のような人口ピラミッドを無視するような場当たり的な対策ではなく、2010年の時点で中国共産党北京市委員会の劉淇が述べていた都市部の人口集中におけるインフラの低下(水道が出なくなるなど)や北京市内での水資源や土地資源の減少を食い止めるための政策としての人口抑制であると考えられる。

いわば口実といったところだ。
beijing air polllution 9 北京市が大気汚染対策として人口抑制を実施する可能性。
これは主に農村部からの労働者移住を規制するものと考えられるので、一人っ子政策のような非人道的なものではないだろう。

中国国内の新たな火種となりそうだ。