2014012101103 0 高濃度酸性雪がソウルに降る!オレンジやワインに匹敵する酸性度!
地上に降り注ぐ酸性雨は、深刻な環境問題として度々指摘される。

酸性雨は読んで字のごとく「雨」なのだが、酸性の雨でなく「雪」が降った場合には酸性雪(さんせいせつ)という呼び名に変わる。

この酸性雪、どうやら日本のお隣韓国に降り注いだようで、その酸性度はオレンジジュースやワインに匹敵する濃度であったという。

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酸性雪が観測されたのは韓国の首都ソウル。

2014年1月20日にソウルでは比較的高い濃度の大気汚染が観測され、同時に積雪が記録された。

大気汚染と積雪のタイミングが重なったため、空気中を漂う大気汚染物質が降り積もる雪に溶け込むことで酸性雪となった。
800px Winter snow in Seoul South Korea 高濃度酸性雪がソウルに降る!オレンジやワインに匹敵する酸性度!
また、当時ソウル全体をより高濃度の大気汚染物質が覆っていたため、雪に溶け込む量も必然的に増えてしまい、結果としてオレンジジュースの酸性度に匹敵する超高濃度酸性雪へと姿を変えた。

濃度を測る際に用いられたのはph(水素イオン指数)。

phは0~14(数字が大きくなればアルカリ性に近づく)までの段階があり、

0=塩酸
7=純水
14=水酸化ナトリウム

といった具合に例えられることがある。

正確には

3未満 酸性
3~6 弱酸性
6~8 中性
8~11 弱アルカリ性
11以上 アルカリ性

となる。

ソウルで観測された酸性雪のphは4.04であり、弱酸性という分類ではあるものの、オレンジジュースに匹敵する酸性度を示した。

また、ソウル以外の地域でも場所によってはph3.8を記録した場所もあるなど、韓国社会全体に深刻な環境汚染問題が突きつけられることになった。
2014012100320 0 高濃度酸性雪がソウルに降る!オレンジやワインに匹敵する酸性度!
酸性雪は酸性雨と比べて環境に与える影響も大きい。

酸性雨の場合はすぐに地面に吸収されるが、酸性雪の場合は雪であるため(冬の寒さも重なり)酸性物質が長くその場所に留まり、結果的に蓄積されやすくなる。

雪が解けるとそれらが一気に流れることで、酸性度の高い水が河川や海に流入して生態系などにも影響を与えるとされている。

日本でも北日本に降る雪のほとんどは酸性雪(phは5~6)とされ、油断が出来ない事態となっていることはあまり知られていない。

韓国に降った酸性雪、日本にとっても他人事ではないのだ