2013年11月11日からポーランドで開催されているCOP19(国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議)において、地球温暖化に関連する興味深い調査結果が報告された。
地球温暖化の原因が温室効果ガスであると仮定した場合に、先進各国のような温室効果ガスを多く放出している国と比較して、途上国が、それも中国やブラジルなどではなくホンジュラスらミャンマーなどの、いわゆる小国に対してその被害が集中していると報告された。
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これは世界中で発生した過去20年間の洪水や気候変動などといった地球温暖化が影響と考えられている異常気象などの被害をランキングしたものである(しかし、異常気象と地球温暖化の因果関係については厳密には証明されておらず、同じ災害でもインフラの整った先進国とインフラが整っていない途上国で被害の規模が違うという前提も必要である)。
発表されたランキング
1位 ホンジュラス (海面上昇)
2位 ミャンマー (巨大サイクロン)
3位 ハイチ (海面上昇や巨大ハリケーン)
4位 ニカラグア (巨大ハリケーン)
5位 バングラディッシュ (海面上昇や巨大サイクロン)
6位 ベトナム (海面上昇や巨大サイクロン)
7位 フィリピン (巨大台風)
8位 ドミニカ共和国 モンゴル (それぞれ巨大ハリケーン、凍土の減少)
10位 タイ グアテマラ (それぞれ洪水、海面上昇)
このように途上国が上位にランクインする形となった(日本のランキングは97位)。
このランキングは10万人あたりの死者数や、国内総生産あたりの年平均損失額などを地球温暖化の被害の深刻度として分析したものでもある。
先述したように同じ規模の災害でもインフラの整っている割合によって、受ける被害も先進国と途上国で違い、被害額が同じである場合には当然予算の多い先進国の方が相対的な被害が少なくなるというカラクリがある。
また、被害の深刻度の解釈次第では先進国が上位にランクインする可能性も十分ありえるだろう(中国のの砂漠化など)。
今回上位にランクインしなかったからといって決して他人事ではないことを忘れてはいけないだろう。