img 1d7d47cb582e36ecee3ee63798679584239668 夢の島モルディブ、ゴミ溜めの夢の島に。
世界中の人が1度は憧れる地上の楽園モルディブ。美しい海が広がり、常夏の気候によって素晴らしい時間を約束してくれる場所。

まさに夢の島であるモルディブだが、近頃はその姿を変えてきている。美しかった夢の島が、ゴミ溜めの夢の島となりつつある

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541px Maldives %28orthographic projection%29.svg 夢の島モルディブ、ゴミ溜めの夢の島に。
モルディブを島の名前と勘違いしている人が多いが、実際はモルディブ共和国という独立国の名前で、イギリス連邦に加盟している国家である。
IMG 1482 夢の島モルディブ、ゴミ溜めの夢の島に。
多くの島々が並ぶモルディブは、美しい海や常夏の気候により地上の楽園と称され、世界中から日々多くの観光客が訪れている。一説によると、モルディブの就業人口の内15%近くを外国人観光客相手の観光産業の関係者で占めていて、観光産業はモルディブ経済の生命線となっている。

そんなモルディブに必要不可欠な観光客の増加によって深刻な問題が発生している。

大量のゴミの投棄である。

大量のゴミの多くは観光客によってもたらされているもので、住民が排出するゴミの量が1日2.8キロなのに対し、観光客の出すゴミは7.2キロにもなる。1日当たりでは約330トンのゴミが処理・焼却される。
3332 夢の島モルディブ、ゴミ溜めの夢の島に。
これらのゴミが投棄されているのはティラフシ島という島である。

このティラフシ島にはモルディブ政府からごみ埋め立て地として指定され、モルディブ中で発生したゴミが運び込まれることとなり、1991年から本格的なゴミ投棄が始まった。
1991年に急激にゴミが増えた要因は、外国人観光客が増えたことモルディブ国民が外国人観光客の恩恵を受けて経済的に豊かになったこと、それによって人口が増えたこと、観光地化によて欧米資本が参入し国民の食生活に若干の変化があったこと等である。
001372acd73d0fc6c3dc01 夢の島モルディブ、ゴミ溜めの夢の島に。
また、ゴミの中でもペットボトル・エンジンオイル・金属・紙等はリサイクル可能なため回収されてインドへ売られていく、そして残りのゴミはティラフシ島で焼却処分されるのだが、日本のように分別や仕分けが徹底しておらず、本来ならば燃えないゴミである粗大ゴミなどが焼却されてしまいダイオキシンなどの有害物質を発生させてしまっている。さらにゴミが増え埋立地が広がり、ティラフシ島自体の面積が僅かに大きくなっている。
img 1d7d47cb582e36ecee3ee63798679584239668 夢の島モルディブ、ゴミ溜めの夢の島に。
自体を重く見たモルディブ政府は2012年にティラフシ島へのゴミ投棄を禁止し、他の島を大高地とすると発表して焼却炉の建設を開始したが、完成の目途は立っていない。

同時に、ゴミが発生させるダイオキシンなどの有害物質が海に流れ出すことでサンゴの減少海の生態系の破壊などが発生する恐れがある。

対策が遅れてしまえば夢の島がゴミ溜めの夢の島となってしまうだろう。