美しい都市のイメージが強いフランスの首都パリ。
そんな世界有数の大都市に大気汚染が広がっていると報じられた。必ずしもこの大気汚染全体を示す数値ではないものの、大気質指標と呼ばれる大気汚染の目安とされる数字が北京と同程度まで悪化する事態となっている。
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中国をはじめとした途上国では大気汚染物質の排出制限規制がほぼ機能していない為に無尽蔵に大気中に放たれる汚染物質が原因となっているが、フランスの大気汚染は無風状態が続いたことや比較的気温が高い日が続くといった環境的な要因が主な原因となって引き起こされた(途上国の大気汚染も環境に左右される場合もある)。
大気汚染に対してフランス政府は迅速な対応をとった。
一時的に公共交通機関を無料にして車の交通量を減らして汚染物質の減少を目指し、それでも完全には無くしきれない車の数を減らす目的でナンバープレートの番号が偶数か奇数かで車の使用を制限するという大胆なものだ。
本来は先進国であり民主的な国家であるフランスにおいて大胆で迅速な規制を設けることは簡単ではなく、仮に日本で同様の事態となった場合には真っ先に経済的損失に目が向き迅速な対応をとることは困難かもしれない(日本は車社会でない為、車の規制ではない方向へ舵を切るとも考えられる)。
ちなみにパリでは中国で猛威を振るっているPM2.5よりも大きなPM10という微粒子による被害が広がっている。