現代は地球温暖化が世界中で指摘される時代であるが、一方で地球の寒冷化による本格的な氷河期の再来(マウンダー極小期)を指摘する声がある。
地球温暖化の原因は地球自体が温室効果ガスによって気温上昇していくものであるが、マウンダー極小期の再来は外的要因、太陽活動の低下によってもたらされという。
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一般的には11年をサイクルに活発な活動と穏やかな活動を繰り替えしているとされているのだが、11年よりも長い周期(100~300年周期ともされている)でより活発になったり停滞したりを繰り返しているとされている。
11年サイクルという観点では、2013年は最も太陽の活動が活発な時期に当たったようで、各地で洪水や巨大台風の影響があった。
しかしアメリカの太陽観測所の発表によると、より長い周期という観点で太陽活動を予想した場合には2020年以降を境に極端な停滞期に突入する可能性が高いため、影響を受ける地球では寒冷化した時代が訪れる可能性が高いという。
・黒点の減少
・コロナの減少(太陽周辺に放出されるエネルギー)
・太陽のジェット気流の消失
といった現象が観測されているが、これはマウンダー極小期と呼ばれる黒点が異様に少なかった時期と共通した現象なのだという。
マウンダー極小期は太陽活動が著しく鈍くなり、世界中で寒冷化が起こる。
貴重な食糧源である穀物類が育たなくなり、各地で治安や情勢の乱れが起きるという歴史を繰り返してきた。また、同時に厳しい飢饉になる場合も多く、世界中で多くの人間が命を落とした。
イギリスでは清教徒革命(1641~1648)や名誉革命(1688~1689)が、フランスではフランス革命(1787~1789)が、ペストの流行は栄養不足になり抵抗力が減った結果招いたものとされている。
仮に現代の社会にマウンダー極小期が訪れたとしたらどうなるだろうか。
地球温暖化に警鐘を鳴らす学者の中には
「温暖化による高温化とマウンダー極小期の低温化はそれぞれ相殺して地球環境は安定化に向かう」
という仮説を述べる者もいるが、その他多くの意見は
「寒暖差がより激しくなる可能性が高く、気候変動や自然災害の規模もそれに比例して大きくなる」
といったものや
「現在でも世界中で食糧が足りていないところに追い打ちをかけるように食料生産の減少が広がり、食料価格の高騰による社会的混乱が起こる可能性があり、世界中が繋がっている現在に混乱が起きれば、世界中により大きな影響をもたらすのではないか」
といった意見もある。
マウンダー極小期と飢饉が重なった事例
1619年 日本
1623年 イングランド
1630年 デカン高原(インド)
1636年 スペイン
1648年 ポーランド(人口の35%が命を落とす)
1649年 イングランド北部
1650年 フランス
1661年 フランス・インド・モロッコ
1669年 ベンガル(現在のインドとパキスタン国境付近)
1670年 スペイン
1680年 サルデーニャ(イタリア西部の島)
1680年 日本
1680年 サヘル(西アフリカを中心とした乾燥地帯)
1690年 スコットランド(人口の15%が命を落とす)
1693年 フランス(200万人以上が命を落としたと推定されている)
1696年 フィンランド(人口の35%が命を落としたと推定されている)
1702年 デカン高原(200万人以上が命を落としたと推定される)
1706年 フランス
1708年 西プロイセン(現ポーランド)
1709年 フランス
1722年 アラビア地域
1727年 イングランド中部
1732年 日本
1738年 フランス
1738年 西アフリカ
1740年 アイルランド
1741年 ノルウェー
1750年 スペイン
ベンガルは インド ネパール東 バングラデシュの 国境地域です ベンガル タイガーで 虎の 生息地ですよ。
今さらですが、ミスを見つけたのでご報告
> 1669年 ベンガル(現在のインドとパキ スタン国境付近)
↑ベンガルはバングラデシュを中心としたエリアのコトです
パキスタンとはインド挟んで反対側ですね
まあ、かつてバングラデシュは東パキスタンという名称だったので、確かにややこしいんですが・・・笑