近頃世界各地の海でサンゴの減少が問題になっているが、意外にもサンゴ減少の原因の1つにサメの個体数減少が挙げられるという。
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オーストラリア海洋科学研究所によると、サメの個体数が減少することによってサンゴ礁が地球温暖化や災害の影響を受けやすくなるという。
10年間に渡る研究の結果、サンゴ礁とサメをはじめとする生態系が乱れた場合に、それに伴いサンゴも減少することが判明した。
乱獲などの影響でサメが減少すると、本来サメが捕食する魚類、生態系の第2位に位置している魚類(草食魚を捕食する魚類)が増え、それに伴い生態系第3位に位置している草食魚類が減少し、サンゴに生える藻を食べる生き物がいなくなってしまうことで、サンゴに発生する藻を食べる生物が減少し、サンゴが藻で覆われることで、結果的に再生能力を阻害することによってサンゴの減少までも早めてしまうという。
サンゴが再生できなければサイクロンや地球温暖化の影響をより受けやすくなってしまうという悪循環もある。
AFP通信によると、専門家は
「すでに温暖化による変化が出ている状況なので近い将来にサンゴ礁でかく乱が発生する頻度が増加する事態を回避するためにわれわれができることはほとんどないかもしれない」
「だが、サンゴ礁のサメの減少に関してはこれは当てはまらない」
としてサメの保護を求めるとと同時に、サメの減少によるサンゴの減少はは人間の行動次第で改善できるものであるとの見解を示した。
日本でも深刻なサンゴの異常をはじめ、世界中で多くのサンゴが様々な危機に直面し、その原因にも多くの要因があるが、もしかしたら我々の身近な事に原因があるのかもしれない。